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バトル-27 [高校生バトル-03]

「春子さん、新高校一年生を対象としたバトル、参加者は少なかったです。」
「まだ認知度が低いのね、真子ちゃんはトライしてどうだった?」
「総合で七百位ぐらいでした、三千人ほどの挑戦でしたが取り組んでいる人は偏差値高めの人が多いと感じてます。」
「三郎は?」
「今回は対象外という事で順位は有りませんが私より高得点で、少し悔しい様な嬉しい様な…、でも頼もしい彼で嬉しいかな。」
「これからの目標は考えたの?」
「高校生生活を楽しむ、学習には無理の無い範囲で真面目に取り組みますが、三郎くんとの歌とか…、高校の合唱部はどんな感じなのですか?」
「上手い人もいるけどコンクールで上位を狙う様な部ではないわ、だから私の企みに乗ってくれるのだけどね。」
「企みですか?」
「ええ、大輔さんの大学からも応援を呼んでね、音楽バトルにエントリーしない動画も私達のチャンネルにアップして行くつもりなの。
 出来れば音楽バトル参加者とも協力し合って、音楽史やその曲が作られた時代背景を解説して歴史を語ってみたりとか。
 真子ちゃんのソプラノに三郎のテナー、合唱部部長のアルトと大学生のベースって言うのを試して、
まずは四人を核にしてチャンネルを充実させながら、大学生抜きのパターンで音楽バトルにどんどんエントリーして行きたいの。」
「大学生は駄目なのですか?」
「今の参加資格は高校生バトルを利用している中高生で二十歳未満だからね、参加資格の見直しは、エントリー状況やバトルの結果、参加者の意見を聞きながらになるのかな。」
「エントリー開始からの流れは予告通りですか?」
「ええ、エントリー期間は一ヵ月間、そこから投票を始め一か月後に投票締め切り。
 第一回のエントリー締め切りから一週間後に第二回目のエントリーを開始する事になるわ。」
「ずっと続いて行くと良いですね。」
「ええ、大きいコンクールと違ってエントリーし易いし、こういうバトルがないとYouTubeにアップしても視聴数が伸びにくいでしょ。」
「ですよね~、三郎くんとのデュエットだって高校生音楽バトルのサンプルとしてアップされたから、物凄い視聴回数になったけど、普通だったら自分達で宣伝しても大した事は無かったと思います。」
「だから、賞品が無くても宣伝の為にエントリーしたくなる、と言うのが次郎兄さんの考えなのだったのだけど。」
「サンプル動画がヒットして証明されましたね。」
「SNS中心に音楽バトルの宣伝で使われて私達は一躍有名人、特に三郎はイケメン中学生として…、真子ちゃんを嫉む書き込みも有るけど大丈夫?」
「大丈夫ですよ、自分では見てなくて、父が私にとって嬉しいのだけピックアップして見せてくれるのです、今の所、法的処置を考えなくてはならない様な書き込みは無いと聞いています。」
「お父さまは三郎との事、どう考えて見えるのかしら?」
「ふふ、成人したら一緒に酒を酌み交わしたいと話してますよ、きちんと挨拶に来てくれた男の子に感動したとかで、多少の浮気を許してでも振られない様に頑張れと言われました。」
「浮気か~、今の所は無さそうね、注目を集めてる事は理解してるみたいだけど、あまり気にしてなくて、高校生バトルサポートカンパニーの会長と言う立場に有るという事はかなり真面目に受け止めていて、行動に気を付けると話してたわ。」
「ええ、外で気を使う分、私と二人の時はリラックスして貰おうと思ってます。」
「お願いね、みんなの弟、知的な美少年、そのポスターとかのグッズ販売を匂わせただけで、欲しいと言う声が沢山出て来たでしょ。」
「私達のもついでに作るという話しは微妙です。」
「私達の事を、普通に可愛い、普通に美人って誰が言い始めたのかしらね、良い評価なのだろうけど、普通って…。」
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