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バトル-19 [高校生バトル-02]

「へ~、次郎兄ちゃんは起業を考えてるんだ。」
「高校生バトルへ提案する話を春子から聞いてな、三郎の提案、今は学習オンリーの高校生バトルに幅を持たせるというのは正解だと思って調べてみたんだ、起業は前から考えていたのだけどね。」
「高校生バトルに関連した会社?。」
「ああ、高校生バトルは、スポンサーがいてボランティアがいて成り立っているだろ、でも、もっと注目が集まれば運営が楽になり、更に充実した活動が出来る、とは言え学習のみでは高校生でも興味を持たない奴が多い、作文コンテストやスピーチコンテストから発展させ、娯楽も含めた各種高校生バトルの展開という三郎の提案は良いのだが、スタッフは今もかなり頑張っていて余力に問題が有る。
 そこを埋めて行く会社を立ち上げ、大学生を動かして行ければと考えてな。」
「収益は見込めるの?」
「高校生バトルの知名度が武器になるし、展開が広がる事によって学習バトルへの注目度も上がると考えてる、勿論、内容が面白く無ければダメだけど、そこはトーク力の有る仲間に手伝って貰う。」
「トーク力が有ると言ってもプロではないのでしょ。」
「まあな、でも経験を積めば…。」
「そうだね…、ねえ、その人達にもバトルをして貰えば?」
「バトル?」
「番組を作って行くのだったら、誰のトークが上手いかを投票して貰うとかどう?」
「う~ん、シビアに競い合わせるのか…、悪くはないが、俺に票が入らなかったら辛いな。」
「現実を見なきゃ、売れない芸人は自分の面白く無さと向き合えてないのでしょ。」
「はは、そんな話も三郎にしたっけかな。」
「高校生がメインだけど高校生だけに拘る必要もないでしょ、バトルでも。
 認知度が上がったら拡大して行くべきだと思うし、中学生や大学生、更には大人でも参加出来るとか、YouTubeも活用して可能性を広げる方向にしたらどうかな。」
「そうだな、なんでもバトル、投票して貰う事でも視聴者参加型を強調出来るか…。
 今の学習バトルは尊重したいからもう少し考えてみるよ、なあ、三郎は会社の相談役とかになってくれないか?」
「相談役って、何をするの?」
「気が付いた事が有ったら指摘とか、春子には高校生バトル事務局との交渉に先立って繋ぎを頼んだ所なんだ。
 大輔や麻衣も乗り気でな、兄弟で一つの事に取り組むって面白いと思わないか。」
「悪くはないけど…。」
「そうだ、三郎は会社の会長になってくれよ。」
「会長?
 会長って何するの?」
「俺にも良く分からないが、三郎の考えを元に立ち上げる会社だからな、中学生が会社の重要なポジションにいるって楽しそうじゃないか。」
「はは、大輔さんに頑張って貰わないと危なそうだね。」
「三郎に言われなくても、社長は大輔が良いと思ってる、高校生バトルの事も春子から聞いていて俺より詳しくてな。」
「へ~、姉ちゃんは大輔さんと兄ちゃん達には同じ内容で報告してると話してたのだけど。」
「そこは、彼氏と兄とで差が出来るだろ、俺は大輔ほど春子と会って無かったのだし。
 なあ、それより三郎の彼女も巻き込めないか?」
「う~ん、身内で固めるって…、上手く行けば最強、でも失敗したら泥沼様態になりかねないよね。」
「うっ、言われてみれば…、でもさ俺たち兄弟プラス…、大輔は俺の親友で有り春子の彼氏だろ最強になる確率の方が高くないか?」
「そうだね、新しく始めるのって賭けみたいなものだとは思うけど…、ねえ兄ちゃん、そうなったら役職に関係なく実質的な中心人物はお姉ちゃんだと思わない?」
「はは、そうかもな。
 なあ三郎、大学でも素敵な人との出会いが有り学ばせて貰ってるのだが、共に歩んで行きたいと思うのは大輔や兄弟なんだ、俺達で最強のチームを組んで挑戦したい、三郎と久しぶりに話せてマジで嬉しく、その思いが強くなったんだ。」
「一郎兄ちゃんは良いの?」
「兄貴は就職が決まっているが、俺達とは違った視点で見守って欲しいと話して有る。
 友香さんは教職課程を取ってるけど教師と言う職業に拘ってなくて、高校生バトルに興味が有るとか、明日会った時に色々話してみたいと思ってるんだ。」
「一郎兄ちゃんの話しだと真面目な人みたいだね。」
「真面目でなければ兄貴と合わないし、俺たちの義姉になるかも知れない人なんだぞ。」
「そうだよね…、どんな人なんだろう、ちょっとドキドキして来たよ。」
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