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バトル-17 [高校生バトル-02]

「三郎、数学は高校の範囲まで進めてると聞いたが難しくないのか?」
「うん、一郎兄ちゃん、簡単ではないけど高校生バトルの運営チームが構築し始めた授業動画を利用していてね、自分の理解度は数学の基礎バトルで確認出来るのだけど、昨日取り組んだ範囲は、およそ三万三千解答中の千九十七位、一回目の挑戦でだからまあまあでしょ。」
「取り組んでいるのは高一ばかりなんだろ。」
「多分ね、ただ中学生の利用が増え始めてるみたいでさ。」
「春子が言ってたな、基礎から確認し直す必要が有る高校生の為に構築されたバトルが、高校受験にも丁度良かったとか、そう考えると高校内容に手を出す中学生は少数派だろ。
 それにしても中三の内容は兎も角、高校内容までとは随分意欲的だな。」
「まあね、高校生バトルの先生達の話は分かり易くて面白いんだ、おかげで高校入試レベルのバトルでも結構上位に食い込めたんだよ。」
「高校生や中三に勝てたという事か?」
「うん、少し自信になった。」
「そう言えば彼女は中三なんだって。」
「へへ、一緒に学習してるんだ。」
「学年が違っても問題ないのか?」
「誕生日は二か月しか違わないんだよ、始めの内は少し気にしたけど今は全然気にならない、中二の範囲は一通り終わらせて有るからね。」
「中三の彼女と一緒に学習してるという事は、もう高校に合格出来るとか。」
「だめだよ、中学卒業が条件なのだから。」
「はは、その条件がなかったら余裕で合格しますよって顔だな。」
「彼女は余裕でお兄ちゃん達の後輩になれそうなんだけど、学力的には僕とそんなに差が無いからね。」
「そういう事か、春子と一緒に高校生バトルの事務局に提案もしてるのだろ、春子は三郎の提案が中心だと伝えて来たが。」
「ちゃんと兄ちゃん達の教えを守って、色々な視点で考える様にしてるからね。」
「頼もしいな、俺の彼女も三郎や春子に会うのが楽しみだと言ってたよ。
 教職課程を取っていて、高校生バトルの事は大学でも話題になってるそうでな。」
「二日に来てくれるの?」
「ああ、四人兄弟がそれぞれの彼女彼氏と勢揃いだからお袋も嬉しいだろ。」
「一郎兄ちゃんが彼女を招くのは初めてだよね。」
「今の彼女とは結婚を意識してるからな。」
「今までは違ったの?」
「まあな、告られて付き合ってみても物足りなさを感じる子達だったから、友香は真面目な話題からも逃げずに自分の考えを話してくれる、三郎の彼女はどうなんだ?」
「結婚とかは分からないけど、一緒にいたいと思うし…、付き合い始めて二人の学力が上がっているのだから悪く無いでしょ。」
「春子は第一印象が良かったし、二人が初めて会った時から惹かれ合ってるのを感じたとか話してたぞ。」
「お姉ちゃんには隠し事出来ないよ。」
「はは、鋭いしな…、春子がいると喧嘩にならない。」
「次郎兄ちゃんと?」
「ああ、春子が生まれた時に二人で大切にしようと約束したし、三郎が生まれた時には三人でね。
 仲良し兄弟って良いだろ。」
「うん、お姉ちゃんは誰よりも僕の事を、ただ可愛がってくれるだけでなく一人の人間として尊重してくれるから、自分もそれに応えなきゃって普通に思ってるんだ。」
「そうだな、三郎を子ども扱いしないように友香にも話しておくよ。」
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