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バトル-13 [高校生バトル-02]

「真子ちゃん、学習へのモチベーションは下がってないみたいね。」
「はい、次のテストでも結果を出して、高校入試への弾みにしたいです。」
「三郎と仲良くなって、気が緩むかと思ってたけど大丈夫そうで安心したわ。」
「気は緩められませんよ、一学年上だから何とか一緒に学習出来てますが、油断してるとバトルで負けっぱなしになりそうで、それはちょっと…。」
「勝敗はあまり気にしてないのか思ってたわ。」
「ゲームだから面白いので…、春子さん、中学生で彼氏と付き合い始めても上手く行かない人がいるのですが、多分互いの距離感が掴めてないのだと感じていまして。」
「ふむふむ。」
「彼らは告白して付き合い始めたのだから一緒に遊びに行かなくちゃ、とか考えるみたいです。
 でも、互いの事が良く分からないまま自滅して行くのです。」
「自滅ね…。」
「二人での充実した時間を持てないまま…、大人では無いですから…。
 でも私達は、一緒に学習することで充実した二人の時間を持てています、学習関連で話題は豊富ですからね。」
「なるほど、真子ちゃんなりに分析してるのか、ねえ、上級のバトルは見てくれた?」
「はい、数学と国語のを見ましたがレベルが高過ぎて、応援したくなる選手がいればスポーツ観戦気分になれるのかも知れませんが。」
「やはり中学生には楽しめないか…。」
「春子さんにとっては娯楽なのですか?」
「難しいバトルを見るのが面白くてね、バトルの内容を完全には理解出来なくても頭の片隅に残らないかとも思っていて。」
「う~ん、私の頭には…、でも三郎くんの頭には…、春子さん、三郎くんと相談しながらバトルの観戦も考えてみます。」
「ふふ、真子ちゃんのそう言う所が好きなのよ。
 慣れるまではあまり面白くないかもだけど、上級者の高校生バトル…、そうね、中学で学習した内容の先なのだから、知ってる事から推測してみたりして、授業で教えられるのとは違う取り組みを考えると、少しずつ面白くなって行くかも、今は理解出来なくても良いのだから気楽に接して行けば良いのよ。」
「そっか、説明を聞いて何となく言葉が頭に入ったりはしました、簡単な予習になるのですね。」
「ええ、それだけでなく、選手が問題に真剣な表情で向き合う姿は美しかったでしょ。」
「はい、でも画面越しですし…、三郎くんの方が凄く恰好良いですよ、問題に取り組んでいる時には、つい見とれてしまいますが、バトル終了後の笑顔がまた素敵で、そんなドキドキというハンディを乗り越えてバトルに勝つ私を、私は褒めて上げたいです。」
「ふふ、まあ、たま~に、というレベルで良いし、三郎とのデート気分で良いから観戦してみてね。」
「はい、お勧めのバトルは有りますか?」
「そうね、もうすぐ日本史が有るわよ、中学高校で学習する日本史は目次レベルだけど、バトルでは結構踏み込んだ問題が出て面白いの。
 五択問題でも、選択肢の文が長いから国語の読解問題と通じる所が有ったりしてね。」
「日本史は三郎くんが好きだから外せません。」
「真子ちゃんはどうなの?」
「私は、三郎くんと学習出来るのなら何だって好きになります。」
「好きこそ物の上手なれということか、次のテストでは順位を更に上げそうね。」
「学年順位なんて本当はどうでも良かったのですが、彼に手伝って貰ってるのに結果を出せなかったら恥ずかしいですし、彼と付き合い始めて成績が上がってるのだから誰も文句が言えないのですよ。」
「おかげで、陽子の愚痴が増えてね。」
「はは、愚痴る暇が有ったら自分を磨きなさいと言ってやって下さい。
 最近、姉を見てると且つての自分を見ている様で…、まあ、このまま反面教師でいてくれても構わないのですけど。」
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