SSブログ

バトル-11 [高校生バトル-02]

「春子さん、テストの学年順位、一気に八十位アップしました。」
「ふふ、それは良かったけど、前は随分さぼってたのね。」
「はい、全然やる気なくて、でも、三郎くんとバトルしたり教え合ったり、春子さんにアドバイスして貰う様になって楽しくなりました。」
「三郎も真子ちゃんと学習するのが楽しいみたいよ。」
「ホントですか、だったら嬉しいです、でも中三の内容で良いのですか?」
「大丈夫、元々知的好奇心が旺盛なのだけど、友達とは学習に対する意識に差が有ったみたいでね。」
「でしょうね、私の同級生達も下らない事ばかり話してて…、まあ、私もその一員だったのですが。」
「変わったの?」
「はい、高校生バトルについて語れる友達が出来ました。」
「へ~、その子、今度うちへ誘っても良いわよ。」
「う~ん、そうですね…。」
「何か問題でも?」
「結構可愛いのですよ、彼女が三郎くんと仲良くなったら、ちょっと…。」
「ふ~ん、三郎がどんな態度を取るのか見てみたいかな。」
「春子さ~ん、正直に三郎くんのことが好きだって白状したじゃないですか。」
「ええ。」
「週に三回、彼と一緒に学習する時間が最高で、それを失いたくないのですよ。」
「三郎に迫ったりしてない?」
「してませんよ~、嫌われたくないですから。」
「迫って欲しいかもよ。」
「え~、そうなんですか…、あっ春子さん、私をからかって楽しんでません?」
「私が願うのは弟の幸せだけなの、う~ん、二人の女の子から迫られたら悩むのかな。」
「もう~、私が彼を幸せに出来る様に頑張ります、でも男の子のことって分からないのですよ。
 春子さんにはお兄さんも弟も、更には彼氏さんもいて私の気持ちは分からないでしょうが。」
「そうね、男の子がエッチなのは本能だから、三郎がスケベそうな顔をしていても許してあげてね。
 でも、うちは、自信を持って子育て出来るまでは、妊娠するのも妊娠させるのも禁止だから、避妊には気を付けなさいよ。」
「えっ、そ、それは…。」

「ただいま~、あっ真子ちゃん今日は早かったね…、? 顔が赤いけど大丈夫?」
「だ、大丈夫よ、ちょっと暑かっただけ、今日は理科のバトルでしょ、三郎くん待ってるね。」
「真子ちゃん、汗をかいたのなら先に三郎とお風呂に入って来たら?」
「えっ、えっ…。」
「お姉ちゃん、真子ちゃんを困らせる様な事言わないでよ。」
「三郎は真子ちゃんと一緒に入りたくないの?」
「それとこれとは別でしょ、真子ちゃん、荷物を置いて着替えて来るからちょっと待っててね。」

「う~ん、三郎は思ってたより男らしくなったかな。」
「そ、それとこれとは別って…、一緒に入りたいという気持ちと実際に入る事とは別、と言う解釈で間違ってないですよね…。」
「ふふ、読解バトルの成果が出つつ有るのかな。
 国語のレベルアップは難しいと思ってたけど、好きな男の発言なら真剣に考えるという事かしら。」
「…。」
「学習に対する動機付けと言う事が有ってね、バトルと言うゲーム感覚の学習によって学習に対する気持ちが高まったと思ってたけど、それを三郎が強化していたのね。」
「一緒に学習してると楽しいですから、でも…、春子さんが私を誘ってくれたのは…。」
「そうね、高校生バトルを如何に活用して行くかを考えていたからだけど、パソコンと向かい合うだけより、誰かと一緒の方が健全だと思わない?」
「健全どころか、三郎くんと一緒じゃなかったら、ここまでやる気にならなかったです。
 確かに良いシステムだとは思いますけど。」
「家でも取り組んでいるのでしょ?」
「はい、三郎くんの足を引っ張りたくないですから。」
「その姿勢が陽子にも良い刺激となってるみたいね。」
「どうでしょうか、私が三郎くんと仲良くしてると知ってから、少し大人しくなった気はしますが。」
「三郎の話を楽し気に話す真子ちゃんのことが羨まし過ぎるとか言ってたわよ。」
「はは、お姉ちゃんに何て言われようが、私には三郎くんという味方がいる、と言うと反撃出来なくなって大人しくなるのです。」
「ふふ、結構秘密の無い姉妹なのでしょ、口喧嘩する割には仲の良い。」
「それは微妙かもです、このまま姉に彼氏が出来なかったら…。」
nice!(8)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 8

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。