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河西哲平-07 [F組三国志-07]

 正月。

「哲平、婚約の話は進んでいるのだから、私のことはお義父さんと呼んでくれて構わないぞ。」
「はい、お義父さん。」
「ホントは酒を勧めたい所なのだがチーム赤澤は注目を集めている、省吾リーダーからも些細な違法行為に気を付けて欲しいとのお達しが有ったからな。」
「ですね、自分達はチームの中でも目立っていますので軽はずみな事は出来ません。」
「高校一年生としては息苦しく無いのか?」
「初めから違法行為をする気は有りません、ちょっと悪いぐらいがモテるとか言う人もいますが間に合ってますし。」
「チームの中では爽やかイケメン担当、言い寄ってくる女は多いのだろ?」
「省吾リーダーを見習い、静と行動を共にしています、中学生の頃から告られる事が多かったのですが、相手を傷つけずに上手く断るのが難しくて結構ストレスだったのですよ。
 今は静といる時間が長いので、告られる事が無くなり落ち着きました。」
「はは、そういうものなのか。
 それでだな、年も改まったところで相談なのだが。」
「はい。」
「忙しい事は分かってるから少しづつで構わないのだが今年は会社の事も学んでみないか。
 嶋さんは息子に家業を教え始めてるだろ。」
「そうですね、それは省吾リーダーからも言われてまして、将来会社を任せて頂ける可能性が高いので有れば、それに向けて何を学ぶ必要が有るのか今から考え、学ぶ事は意義深いと思っています。
 静が安心して創作活動に取り組める環境を維持して行きたいですし。」
「では、具体的な話はうちの総務と相談と言うことで頼むな。」
「はい。」
「チーム赤澤のプロジェクトはどうしてる?」
「プロジェクトFだけにしていましたが、そういう話で有れば、プロジェクト嶋にも参加するべきですですね。」
「そうだな、企業活動の実情を高校では全く教えていないと、省吾リーダーが指摘していた。
 嶋さんも気にはして見えるのだが…、プロジェクト嶋とは違う視点、高校生に企業活動を教える様なプロジェクトを立ち上げられないか?」
「その活動の一環として、お義父さんの会社について学ぶということですね。
 それなら相談して…、総務の方の助言を受ける事は可能でしょうか?」
「勿論だ、哲平には我が社の特別研修生とか…、そこから見習社員、高校生社員となり係長課長と上り詰めて行くってどうだ、大学へ遊びに行きながらで構わない。」
「大学って遊びに行くところなのですか?」
「まあ、ついでに人脈を築いても良いのだが、そっちはチーム赤澤で進めて行けば良いだろう。
 遊ぶ事も必要だ、まあ、女遊びは程ほどにしとかないと静の機嫌が悪くなると思うが。」
「気を付けます、そういうプロジェクトですと既存のプロジェクトとの接点が多くなると思いますので、プロジェクトFのサブチーフを通して声を掛けて貰います。」
「サブチーフなのか?」
「こう言った事は、サブチーフの早川さんの方が適任なんです、省吾リーダーの記録係でも有りますから、チーム赤澤全体を把握していまして、経営学部辺りからプロジェクトリーダーを見つけてくれるでしょう。」
「なるほど、サブチーフに任せておけば安心なのだな。」
「自分で動き過ぎず適材適所、省吾リーダーは強力な石垣、人による城、を築いた事によって、自身は組織に多くの時間を取られ過ぎる事無く、美咲さまとの時間を大切に出来ています。
 チームとして動く時、ブラック企業みたいに個人に負担が掛かり過ぎては行けないのですよね。」
「その通りだ、うちの社員にも沢山抱え込みたがる奴がいてな、機会が有ったら指導してやってくれないか。」
「それは…。」
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