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鈴木正信-01 [F組三国志-07]

 チーム赤澤の取り組みは、それなりに理解していたつもりだったが、一つ一つの内容を短く簡単にまとめないと全部を紹介しきれないレベルにまでなっているとは思ってなかった。
 このチーム赤澤設立総会に合わせ、皆さんは準備を頑張って来たのだろう。

「正信は、何に興味を持った?」
「そう言われてもな、いずれは大学の全学部を巻き込みそうな勢いだろ、徹はどうなんだ?」
「俺は、取り敢えず工房のプログラムに参加して先輩方と交流出来たらと考えてる。」
「そうか、今は取り敢えずってのが正解なのかもな。」
「おっと、我らが美咲さまだ…。」

「ここまでの締めくくりとして省吾リーダーから話しが有ります。」
「皆さん有難う御座いました。
 さて、ここまでの話しで我々の目指していることの大きさが分かって頂けたと思います。
 各プロジェクトから簡単に説明をして貰いましたが、すでに活動の輪が広がり始めています。
 さて、チームの組織は、現時点で大きく三つに分かれます。
 株式会社を中心とした経済部門、大学の研究を中心とした教育研究部門、そして明日の政治を考える政治、法律部門です。
 もちろん、この三つは色々な形で関連して行きます。
 政治、経済部門の拡充には教育部門の力が必要ですし、我々の活動資金は経済部門中心にと考えています。
 その関係は複雑になりそうですが、組織構築プロジェクトが中心となり、極力分かり易い組織作りを検討して貰っています。
 経済部門では、株式会社を立ち上げますので社長、部長、課長といった形で組織を構築して行きますが、それは会社組織を学び、そこからより良い組織形態を模索して行く事を考えての事です。
 現在のプロジェクトチーフ達も、形式上この組織の中に入って頂けたらと思っていますが、社長を含め、現時点ではほとんどが空席ですので、プロジェクトの進行にともなって具体的な募集を始めます。
 営利目的の企業ですが、学生の実習研究の場という意味合いも有りますので、社長より平社員の方が給料が良いということになるかも知れません。
 教育研究部門の組織は極力簡素にしたいと思っています。
 事務局を置き情報交換の拠点として機能させたいのですが、メインはデータベースの整理、サーバー管理が中心になるでしょう。
 後は参加して下さる方々からの要望に沿ってシステムを構築して行きたいと考えています。
 政治、法律部門では政党を立ち上げることを念頭に置いています。
 自分を総理大臣にという話しも有りましたが、それはちょっとかんべんして下さい。
 でも我々の仲間がこの国を動かすことになれば、もう少し世界に誇れる国に出来るのではないかと思っています。
 飯山チーフ中心に影の内閣が組織されて行きますが、それは政治部門の一部でしか有りません。
 教育研究部門でも、より良い政策を研究して頂きますし、国会に提出される法案もすべてチェックして行く体制を目指します。
 現在の政治体制は、総理大臣の周りがひど過ぎて、大臣や官僚が総理大臣の足を引っ張る場面をしばしば目にします、つまり総理大臣が交代しても良くなる可能性は低いと考えられます。
 現在の政権与党と官僚制度の在り方から見直して行くべきだと思います。
 勿論、大きく変えて行くのは簡単な事では有りません。
 まずはチーム赤澤として土台を築いて行きますが、その上に何を構築出来るか、それが何時になるのかは全く分かりません、それでも動き始めないと社会は良い方向に進んで行かないと考えています。
 社会問題と向き合い、例え僅かでも改善しながら、大きな夢を持ち明日の日本を共に考え、そして…。」

 さすが省吾リーダー、自分達がF組で接して来た省吾さまとは違う雰囲気だが多くの大学生や大人達の心にも届いた様で話を終えた後は拍手や歓声がしばらく鳴りやまなかった。
 堀中瀬十郎先生は、淀んだ状態の日本、その濁った泥沼に赤澤省吾という一石を投ずる、と話しておられたが、うちの親父は若き英雄の登場を皆が待ち望んでいたからチーム赤澤が盛り上がっているのだと話していた。
 自分も、魅力的なリーダー、既存の社会にしがらみのない省吾リーダーの下に集まった人達と共に歩んで行きたいと考えている。
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