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九月入学-02 [このブログのこと-03]

「亜紀、九月入学問題の解決策は思い浮かんだ?」
「だめだったわ、私なりに調べてみたのだけど、結局小学生になるのを遅らせるしかないみたい。」
「どうして答えが見つからないと思う?」
「誰かと違って現実的に物事を見てるから…。」
「だろうな、では非現実的な視点で考えてみよう。
 そもそも、能力の異なる子ども達を年齢という条件だけで区切ってる理由は何だ?」
「う~ん、機会均等と言えば良いのかしら、平等とか、それと手続きが簡単で分かり易いかな。」
「そこに何の意味が有る?」
「実力重視なのは知ってるけど、能力的に劣る子の気持ちとかは考えられないの?」
「では、全く理解出来ない授業の場に座らされている子の気持ちを考えた事は有るのか?」
「それは…。」
「決して少なくない子ども達がそういう目に遭っている、でだなテストで悪い点を取って惨めな思いをしてると思うか?」
「えっ、どういう事?」
「彼らなりに自分の実力を理解しているのさ。
 そんな事で自分を卑下してる子もいるだろうが、そうでない子は沢山いるだろう、元々学習に興味がないのだから。」
「そ、そういうものなの?」
「価値基準が違うのさ。
 その価値基準は間違っていない、大学に行きたいとも考えてないからね。
 そんな彼らにも、生活に必要の無い大学入試までの過程を意識した教育を施している。」
「そうね…、因数分解とか…。」
「頭のトレーニングにはなるが、それをほとんど理解出来ない子にとって、その授業に何の意味が有る?」
「無意味か…。」
「簡単に言えば九月入学とかはどうでも良い問題でね。
 根本的に学校教育を変え、無駄を排除し効率的で広い視野を持てるシステムは、教育現場のネット環境を充実させて行くことが出来たらと可能だと思う、少なくとも今よりはましな状態に。
 個人の実力に応じてゲームの次へ進む感覚で学習と向き合うシステムを構築したいかな。」
「あっ、それが、今の学校制度を前提にして議論したところで、本当に新しく効果的な教育制度は出て来ないと、藤本慎吾に語らせていたことなのね。」
「ああ、それこそがチーム赤澤メンバーの考えてる事だよ。」
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