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藤本由香-05 [F組三国志-06]

 多岐に渡る分野をイメージし活動しているチーム赤澤に於ける、私たち高校生の役割については麻里子が話す…。

 「チーム赤澤に参加し、省吾リーダーの助言を受けながら今の社会を見直した時、私たちは狭い視野、偏った視点で物事を捉え批判している人の多さに気付かされました。
 そこから私たち高校生メンバーは広い視野を持つことを一つの目標としています。
 また、チーム赤澤各プロジェクトの活動内容は私たちにとって難しい事ばかりですが、それに対して積極的に疑問をぶつけて行くことが自分たちの役割だと認識しています。
 省吾リーダーは大学生の皆さんに対し、高校生に説明出来なかったら、自身の理解が低いと考え、私たちからの疑問を掘り下げ違った角度から研究し直すべきだと話されています。
 どんなに素晴らしい考えを持っていたとしても、それを人に伝える事が出来なくては無意味になってしまいかねないという理由も有りまして。
 大学生中心のチーム赤澤に高校生が参加している意味は、単に私たちの視野を広げる為だけでは無いとお考え下さい。
 また…。」

 テンポ良く進められた説明会は休憩時間となり…。

「奥田麻里子って子もしっかりしてたな。」
「うん、麻里子はチームリーダーとしてチームを引っ張って来たからね。
 もともとリーダーとしての素質が有ったと思うのだけど、その力を発揮する場を得てその力を伸ばしている、というのが、プロジェクトFメンバーからの評価なの。
 どう、お兄ちゃんのタイプ?」
「どうかな、尻に敷かれそうじゃないか?」
「ふふ、そうかも、でも優しいのよ、彼女。」
「確かに悪い子には見えないが、それより由香、ここまでチーム赤澤の話を聞いて、自分もって気になったよ。
 漠然と大学に入ってプログラミングを極めたいとは考えていたが、自分の力を社会に生かさないとってな。」
「そうね、お兄ちゃんは取り敢えずチーム赤澤に登録しておいても良いし、大学生になってからでも、えっと、第一志望でなくてもね。
 省吾リーダーは大学のランクに拘ってなくてさ、どんな大学に入学しても自身の力を最大限にレベルアップ出来る環境を構築したいと話してたの。」
「学歴に拘るなってことか?」
「ええ、今は、まだそう言う環境が整ってないけどね。」
「う~ん、そういうネットワークシステムという事なのか…、彼がプログラミングに興味を持っているのは、色々イメージしてそうだな。
 その辺りをもう少し詳しく知りたいね。」
「じゃあ、質問内容をまとめて提出しておく?
 この後は質疑応答の時間だから内容によっては採用されるかもよ。」
「そうだな…。」

 午後は質疑応答の時間、兄の質問は採用され午前中には出されなかった省吾さまの構想が披露されることに。
 それはチーム赤澤の大きな目標の一つ、大学間の垣根を低くし地方の大学に進学しても高度な研究に触れることが出来るネットワークシステムを構築すること、省吾さまの話を聞いて自分の考えを述べる兄は恰好良かった。
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