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森哲也-03 [F組三国志-05]

「森はスポーツとか、どうなんだ?」
「うん、今日のバスケは楽しかったけど、部活やるだけの根性はない。」
「だよな、哲平は尊敬に値するよ。」
「はは、楽しいからやってるだけだよ。」
「ラグビーなんてきついと思うけどな。」
「まあ、楽ではない、でもうちの部は結構自由だからね。」
「へ~、どんなん?」
「基本、練習への参加は自由なんだ、試合が近づくまではね。」
「そんなんで…、結構強いのだろ、うちのラグビー部。」
「ああ、自由な代わりに自己管理が求められている。
 レギュラーになりたかったら先輩方のアドバイスを受けながらも、自分で考えて練習しないとだめなんだ。
 どんな練習をどれくらいするか、とかね。
 で、実力が認められれば一年生でもレギュラーになれる。」
「自由だけど、自分で考えて動かないと駄目だってことか、やっぱ俺には無理そうだ。」
「はは、森には無理か、俺も時間的に無理だけど、なあ哲平、今度練習とか見学させて貰えないかな。
 出来れば先輩方とも話しをさせて欲しいのだけど。」
「もちろんオーケーさ。
 省吾のことは先輩方の間でも話題になっているからね。」
「えっ?」
「心当たりはあるだろ、美咲のこととかF組のこととか。」
「そうか…、まあ、勉強させて貰える様に頼むよ。」
「省吾が勉強させて貰うなんて、なんか違和感を感じる。」
「森、俺だって普通の高一だからな。」
「はは、あえて突っ込まんが…、なあ、森。」
「何?」
「お前、チーム赤澤に参加させて貰ったらどうだ?」
「チーム赤澤か…、真面目な活動なんだろ、俺なんかが…。」
「いや、面白いかも知れない、森が参加して損のないようにするから。」
「さすがリーダー、何か企みでも?」
「森には研究材料になって貰う。
 その代わりに、森が、もっと高校生活をエンジョイ出来るようにサポートさせて貰うよ。」
「なんか怖いような…。」
「そのままの自分を通すもよし、変わるもよし。
 まあ、チームに参加すれば、森のイメージアップにはなるからな。
 チームに参加したところで、そんなに縛られる訳でもないからね。
 よし、決定、この用紙に必要事項を記入してくれ。」
「あ、ああ。」
「夏休みの予定は?」
「特にないけど…。」
「じゃあ、そうだな…、森んちは、パソコンで気軽にネットにアクセス出来る環境?」
「親が使ってない時は結構自由に使える。」
「じゃあ、うちのサイトにアクセスしてみて。
 本核的なサイト構築は大学生の試験が落ち着いた後になるけど、もう形が出来つつ有るからね。
 プロジェクト梶田関連は時間との勝負、という一面が有るから動きが早くて。
 単位を落とさないようにって、みんなに言ってるけど。」
「省吾、リーダーとして、大学生の方々に何かアドバイスしているのか?」
「ああ、時間を区切って、だらだらやらないように。
 頭を切り替えるトレーニングが必要と言う提案はしといた。」
「あっ、限られた時間で複数の作業をこなす時の、F組でも話してたことか。」
「うん。」
「大学生の人たちの反応は?」
「それはF組と同じさ。
 すぐに納得して自分のスケジュールをきっちり決める人もいれば、色々助言の必要な人がいたりとかね。
 哲平、高校生でも大学生でも、そんなに違わないのだよ。」
「そうか、個々の力量ってことなんだな。」
「そういうこと。
 で、森さ、うちのサイト見て興味の有ることを見つけたら教えて。
 なかったらないで構わないけどね。
 あと、プロジェクトF関連で、森の担当が付くことになるけど、うざかったら、うざいって言えば良い、直接言いにくかったら俺に言ってくれな。」
「あ、ああ。」
「担当の大学生が決まったら紹介するよ。」
「う、うん。」
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