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原崎理沙-04 [F組三国志-05]

 ふ~、球技大会終わった~、なんか疲れた。
 ドッジ当てられちゃったしな。
 でも、男子バスケ優勝したし、他は…。
 ふふ、あれは反則よね、他のクラス…、F組には負けられないって感じで結束しちゃってさ。
 女子バレーなんて、F組に負けたチームが次の対戦相手に助言とかしてたし。
 でも、それも省吾さまの次の展開にとってはプラスなのかな。
 みんな、何となく残ってだべってる…。
 あっ、大地さんのところに女子が集まって…、あ~ん、ぼ~っとしてた。
 私も…。
 やっぱ、みんなも大地さんのこと…。

「お疲れ~。」
「理沙、お疲れさま。」
「はは、ほんとに疲れた顔してる。」
「え~、そうですか、大地さん。」
「理沙は、応援でも頑張ってたもんね。」
「へへ。」
「ねえ、大地さんはどんな女の子が好みなの?」

 えっ、あやかも大地さんって…。

「好みと言われても…。」
「大地さん、中学でも、もてもて?」
「そんなことないよ、勉強優先だったし。」
「今日の大地さん、かっこ良かった~。」
「はは、照れるな~。」
「だって、攻撃の起点に徹底してたじゃん。」
「まあそういう作戦だったから。」
「チームワーク良かったし、特に哲平さんと省吾さまとは、特別な練習とかしてたの?」
「動きのパターンは幾つか相談してたんだ。
 一回戦目で、面白いように決まったから、後は思ってたより楽だったね。」
「ねえねえ、今、彼女とかいるの?」
「いや、特には…。」
「じゃあ今度遊びに行こうよ。」
「うん…。」
「里美と行くのなら、私とも、カラオケとかどう?」
「う~ん、カラオケはあまり好きじゃないけど…。」
「あやかたちには悪いけど、大地さんはプロジェクト梶田で忙しくなるから、ごめんね。」

 あ~、梨乃も…、あやかと里美…。
 わ~、わ~、どうしようどうしよう。

「わ、私、大地さんのこと好きです…。」

 あ~、言っちゃった~。
 うわ~、顔が熱い~。

「ありがとう、理沙。」
「へへ。」
「言わなくても分かってたよね。」
「あの応援じゃ。」
「でも、私も大地さんのこと好きよ。」
「あやか…。」
「はは、困ったな、でも優柔不断なんて自分でも嫌だし。」
「みんなで取り囲んでなんて、ごめんね困らせて、大地さん。」
「いや、嬉しかったりもする、そりゃ女の子にもてて嫌な訳がない、でも俺、こんな経験今までなかったから、ドキドキしてるよ。
 みんなとはこれからもクラスの仲間として仲良くして行きたいけど…、今は…、理沙のこと、もっと知りたいと思ってる。」
「えっ、えっ。」

 大地さん、私を選んでくれた…、のよね。
 あっ、あやかも梨乃も涙目…。
 ほんとに好きだったんだ…。

「あ~あ、失恋しちゃった、あやか、梨乃、帰りにやけ食いね。
 でも、やっぱ大地さん素敵だわ、この状況できちんと意思表示してくれて。
 理沙、大地さんをがっかりさせるようだったら承知しないからね。」
「う、うん。」

 あ~、なんか夢みたい…、でも、そうなんだ大地さんをがっかりさせるか…、そんなこと考えたことなかったな…。
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