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星屋和彦-01 [F組三国志-03]

 奥田さんと話す切っ掛けにもなり、小テスト団体戦は楽しかった。
 奥田さんは男子に負けてないけど可愛いという、漫画やアニメの世界にしかいないと思っていたキャラ。
 男前だけど可愛い女の子、彼女の様なリアル女子は中学にいなかった。
 岡崎をいじったりする感じが、アニメの一場面をリアルで見てる様な雰囲気で目が離せない。
 企画がなければ話し掛ける事すら出来なかった存在だが、自分の描いた設定にも戸惑いながら乗ってくれ、その辺りの微妙な感じがまた可愛くて理想の姉御だ。
 ネットでやるゲームも面白いが、リアルにカッコ良い姉御のチームで、弱そうな岡崎たちのレベルを上げてゲームに勝利というのは新鮮だった。
 まあ、あいつらは予想通り、サボってただけで力が無い訳では無かったし、奥田さんが気合を入れてくれたのがカッコ良くて。
 秋山さんの話だと、これからも続きそうだから、もっと楽しくして行きたいものだ。

 となると、姉御だけでなく…。
 まずは赤澤くんだな、姉御は彼のことを尊敬しているみたい、まあ、同学年とは思えないレベルだから。
 姉御という存在に対して赤澤くんは…、親分では、ちょっと、いや全く違う、う~ん、秋山さんの立場も考えないと…。
 秋山さんは、学年でも一二を争う美少女で、お姫さまってイメージだけど、赤澤くんとのからみだと、奥方さまか。
 う~ん、F組三国志だとしたら赤澤くんは皇帝か?
 でもそれだと自分のような下々の者は近寄れなくなるし、そもそも国に所属していないのだから根本的に違う。
 三国志で行くなら、彼はアイデアマンだから諸葛 亮 孔明しかない。
 なら、先生とか、お師匠さま、うん、こっちの方がしっくりくる。
 秋山さんは、やっぱ奥方さまかな…。
 待てよ、チームを国と考えると…。

「ねえ…、星屋くん、何ぶつぶつ言ってんの?」
「あっ、岡崎か、ちょっと考え事。
 そうそう、お前さ、奥田さんのことボスって呼んでるけど、やっぱ奥田さんは姉御の方がしっくりこないか。」
「そうかな?」
「それから、赤澤さんはお師匠さま、秋山さんは奥方さまでさ。」
「はは、何考えてんの?」
「自分なりに、もっとテスト団体戦を盛り上げたくなってね。
 ほら、奥田さんとか、麻里子さんとか呼んでるより、姉御って呼んだ方が、あっしは、姉御に一生ついていきやんす、って感じになるじゃないか。」
「それってちょっと違うっていうか、何か変じゃない?」
「でも、奥田さんはこの前、乗ってくれたぞ。」
「仕方なく、だったりして。」
「いや、俺の姉御はそんなお人じゃねえ。」
「おいおい。」
「でさ、クラスの席とかも、チームが集まるようにしたら面白いと思うんだ。」
「席替えか?」
「ああ。」
「う~ん、そっちは秋山さんに提案したら通るかもね、ほら、あそこにいるよ。」
「そ、そうか、よ~し奥方さまに提案してみるぞ。」

 このクラスは中学までのクラスとは全然違い楽しいクラスになりそう。
 お師匠さまや奥方さまが色々考えて動いてくれ、姉御も自分の世界観を受け入れてくれた。
 このままF組三国志を、もっと盛り上げたいと思う。
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