SSブログ

奥田麻里子-02 [F組三国志-02]

 キンコンカンコ~ン♪  キンコンカンコ~ン♪

 ふ~、やっとお昼か、おなかすいた~。
 おべんと、おべんとうれしいなっと。

「あやか~、早く~、先に食べちゃうわよ。」
「あ~ん、待ってよ~。」

「では。」
「いっただっきま~す。」

「麻里子、昨日省吾さんちへ行ったのでしょ、どうだった?」
「ふふ、それが美咲ったらね…。」

 昨日のことを話し始めたら、昼休みだけで済む訳がないのよね~。
 なんか楽しかったな。
 ふふ、でも、ちゃんとやるべきことやんなきゃね。

「でさ、我らが省吾さんからの提案でね…。」

 あれっ、黒川淳一…。 
 私に用かしら?

「ねえ、奥田さん。」
「なに?」
「テスト団体戦のことだけどさ。」
「あっ、そうか、哲平に聞いたんだ。
 こっちも今から説明を始めるとこよ。」
「俺、奥田さんのグループに入れてくれない?」
「哲平のグループじゃないの?」
「うん、まあ仲は良いのだけど、今回はゲーム感覚だから、林、林徹がね、俺たちが分かれて勝負した方が面白いと言い出してさ。」
「うん。」
「で、ジャンケンして勝ったから、俺が奥田さんのグループを選んだのだけど、どうかな?」
「ふふ、そっか…、ジャンケンで勝って選んでくれた人を追い返せないわね。
 おっけいよ、っていうより、よろしくね。」
「ああ、じゃあまた。」
「うん。」

「麻里子、どういうことなの?」
「省吾さんからの提案はね…。」

「そっか、それで、黒川くんが麻里子のグループに入ったってことは私も…。」
「そうね、由香とあやかと別グループというのはさみしいけど、省吾さんの考えからすれば、私らも分かれた方がベターよね。」
「由香はどっちのグループへ行きたい?」
「そうね、林くんって結構面白そうじゃない?」
「じゃあ、私は哲平くんのところにするね。」
「あらっ、あやか、哲平のところであまり嬉しそうじゃないのね。」
「だってさ、哲平くん、遠足以来、静さんと随分親しそうでしょ。」
「う~ん、そうかも。」
「静さん無口な人だけど、あの二人何話してるのかしら?」
「そうよね…。」

 ふふ、お二人さんは遠足のまとめ資料作成の打ち合わせとかでね…。
 でも、雰囲気悪くなかったな、あの二人。

「麻里子。」
「あら美咲、お昼のデートは終わったの?」
「うん、それでね、鈴木くんも了承してくれたから、みんなに発表するね。」
「了解。」
「でね、リーダーが承認した人から、ここに名前を書いて貰うようにしといたから。」
「なるほど、あっ、もう書いてある、私のところは、平岩周と黒川淳一、まずは男子二人ね。」
「あれっ? 美咲、これって十三人が最高ってこと?」
「ええ、四十人マイナスニ人、割る三で、アンバランスになり過ぎない様に上限を決めたの。
 更に黒川くんと林くんがチームのバランスを考えて動いてくれるわよ。」
「ホント、助かるわ、私のチームだけ人数が少なかったらどうしようかと思っててさ。」
「プリントを配った後で、後ろに張るから確認してね。」
「うん。」

 と、いうことはすぐプリントを配るのね。
 ほんとに準備が早いのよね~、あの二人。
 たぶんお昼のデートはプリントの準備だったのだろうな。
nice!(10)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 10

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。