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高松加奈-09 [化け猫亭-08]

「加奈、スポンサーの方はどう?」
「今の所七社ぐらいは行けそうよ、さすが化け猫亭のお客様方ね、マスターにも協力して頂いて小夜ご推薦の方々にお話しさせて頂いたからか話が早いの。」
「加奈がにっこり微笑めば、おじさま方は簡単に落ちるのか。」
「どうかしら、皆さん社会福祉事業だから、弱者救済だからと話されてたわよ。」
「金額的には?」
「まだ具体的な金額は出てないのだけど、皆さんシェアハウスの規模は目立つ大きさにするべきだと仰って下さった、お父さまも資本金とは別で建設資金を出すと話して下さったわ、娘の事業が他社からの支援中心では恰好悪いそうで。」
「それも見越してたね?」
「少しだけ、それでさ、シェアハウスの建設だけど建物は学生コンペという案が出て来たの、スポンサーになるから建設は任せて欲しいという方からなのだけど。」
「CAT'S TAILの方向性を考えて下さっているのね。」
「スポンサーとしては、テレビ出演を考えて欲しいとも、若者が真面目な事業に取り組む姿は絵になるそうで。」
「テレビデビューするのか。」
「うん、ただね、小夜、桜さんと三人でと仰っていて、タイプの違う三人の美女が経営を考えながら社会貢献をと言うのが良い絵になるそうなの。」
「桜さんは、そのままCAT'S TAILの宣伝になるから断れないか、私は…、彼氏見つかるかな?」
「ふふ、小夜のハードルは高すぎるから目立たないとクリア出来る男性、現れないわよ。」
「そうね、中身で勝負と考えて来たけど出会いを増やさないと…、でも、出会いたくない人とも沢山出会う事にならない?」
「そういう人に嫌われるのは得意なのでしょ?」
「でも、手間でしょ。」
「確かに、まあ、理想のタイプを詳しく公言しておけば、簡単じゃないの。」
「そうね…、そうなると私達が商品になるのか。」
「ええ、小夜も名前を知って頂いた方が仕事が楽になると思う、コンサルタント会社を設立したら、会社の顔になる訳でしょ。」
「断る理由はないか…、他に動きは?」
「動きと言うか問題としては、シェアハウスで育つ子ども達、特に男の子達が中学高校になったら色々悩ましいかもって指摘されたわ。」
「う~ん、その辺りは男子に聞かないと分からないわね…、男子寮を作る必要が有るのかしら?」
「一応、全体の事業計画をまとめて貰ってるメンバーには伝えたわ。」
「チームは組めたの?」
「ええ、桜さんの推薦だけ有って頼もしいわよ、近い内に事業計画の素案をお客様方に見て頂けると思うわ。」
「スタートは何時ぐらいになりそう?」
「正式には来年ぐらいだけど、まずはうちで三人ぐらい働いて頂こうかと考えてるの、長年働いて下さってた家政婦さんが高齢になったし増員しても良いかなって、ベテラン家政婦を先生に研修を受けて頂くつもりよ。」
「住み込み?」
「いえ、近くの社員寮が空いてるからそこに。」
「そうか、お金持ちは簡単に雇用の場を生み出せるんだ。」
「三人ぐらいならね、まずは小さく動き始めるわよ。」
「分かった、見守るね。」
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