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神沢祐樹-07 [高校生会議2-09]

「絵美、昼食は何が良い?」
「そうですね、和食でよろしいでしょうか?」
「分かった、予約を入れておくよ。」
「はい。」

「さあ降りるよ、足元に気を付けてね。」
「はい。」
「この辺りが柿川の商業エリアになるんだ、程よく賑わってるだろ。」
「新しいお店が多いのですね。」
「岩崎の集中投資で人口が一気に増え、それに合わせて店が増えたんだ。
その中核があのショッピングモール、高校生が必要とする物は何でも有るから一回りしよう。」
「はい。」

「どう、東京と比べたら見劣りするとは思うけど。」
「そんな事ないです、とても楽しいです。」
「なら良かった、そろそろ食事にする?」
「ええ、程よくお腹がすいてきました。」
「じゃあ店へ行こう。」

「落ち着いた店構えですね。」
「いらっしゃいませ。」
「予約を入れた神沢です。」
「何を改まってるの、席はこっち、オーナーがお待ちかねよ。」
「祐樹さまはこの店のオーナーとお知り合いなのですか?」
「ああ、この店は家族でも来るからね。」
「祐樹くん、悔しいぐらいにお似合いよ、今日はゆっくりして行ってね。」
「はい。」

「ふふ、祐樹さまはエスコートもお上手なのですね。」
「はは、妹のお嬢様ごっこに付き合わされて来たからな。」
「仲がよろしいのですね。」
「まあ、普通に可愛いよ、兄二人の末っ子だから甘やかし過ぎない様に頑張って来た成果が実って性格も悪くないんだよ。」
「羨ましいです、私は一人っ子なので。」
「ご両親はさぞかし…。」
「祐樹、良く来てくれた、あっ、こりゃあ今日は俺のおごりだな、出来れば…。」
「絵美、俺が店の宣伝に使う写真のモデルになる事で今日は食べ放題なのだが、出来れば絵美もモデルにとの事だ、絵美の写真は一枚百万円ぐらいだったか?」
「そこまでは頂いておりませんが、私の一存ではお受けできません。」
「だそうだよ、オーナー。」
「だろうね、後で事務所の連絡先を教えてくれるかな、出来れば祐樹とのツーショットをお願いしたいのだが。」
「それでしたら、お受けさせて頂く方向で話しておきます。
普段は父の知り合いからの依頼に応える程度なのですが、祐樹さまのお知り合いという事ですから大丈夫だと思います。」
「そいつは嬉しい、まあ今日はゆっくりして行ってね、特に食べたいものを注文してくれたら、後は任せてくれな。」
「お願いします。」
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