SSブログ

板垣千景-37 [高校生会議2-08]

「竹本市長、お久しぶりです。」
「千景くんいらっしゃい、忙しそうだけど大丈夫かい。」
「ええ、適当にやっていますから。」
「はは、君は適当にやっていても、私の何倍もの仕事を軽くこなしていそうだな。」
「バックの力ですよ。」
「それでも年明けからテレビ出演が増えるのだろ、無理はしないでくれな。
私のテレビ出演番組については確認させて貰ったよ、行政改革を推し進めている市の市長として話をさせて頂けば良いのだろ。」
「ええ、お話のポイントは考えて下さいましたか?」
「まあ、無難なのは幾つか、ただ千景くんとも相談しておきたいと思うのは道路改良関係でね。」
「道路用地が上手く買収出来てない案件ですね。」
「ああ、交差点改良をして渋滞を減らしたいのだが、現状をテレビで放送したら地権者の反感を買うのか考え直してくれるのか微妙だと思わないか。」
「そうですね、では一度取材に行って来ます、何件有りますか?」
「早急に何とかしたいのは五件だが、結構偏屈な爺さん婆さんだそうだ。」
「う~ん、データは都市計画課と土木課で確認させて頂けば良いですよね…、今までの経緯も確認しておきます。
よろしかったら、軽いパフォーマンスという事で市長もご一緒しませんか?」
「ふむ、そうだな市長という肩書が通用する相手かどうか分からないが、こちらとしては礼を尽くさせて頂いたとアピール出来るな。」
「事前にテレビクルーとしてスタッフを送り込んで話を伺っておき、番組出演交渉させて頂きます。
先方の都合を確認して私達のスケジュールを組んで貰えば良いですね?」
「ああ、市内の事だから移動時間は掛からない、ただ交渉が長引く可能性は有るかもな。」
「有る程度話を聞かせて頂いた上で、こちらの話を受けて下さらない様なら長居は無用です。
途中でも市長は公務を理由に切り上げて下さい。
収録当日は、ご家族の方々や近所の方にも声を掛けて頂く様に話を進めて置いて貰い、私も話が進まない様ならご本人との話は切り上げて他の方に話を伺う事にします。」
「何か策は有るのか?」
「いえ、まだ策と呼べる程のものは有りませんが…、解決の糸口ぐらいは作り出したいですね。」
「それは楽しみだ。
それでな…。」
nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。