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板垣千景-36 [高校生会議2-08]

「誠、三十分番組、CMを抜くと二十四分程度の番組を作る事になったわ。」
「特番なのか?」
「特番というか年始の時間調整で使う予定、視聴率より内容重視の真面目な番組にしたいそうよ。」
「低予算という訳だな、それで内容は?」
「情報関連で柱は二つ、現代社会に氾濫する大量の情報が、虚偽の情報や求めていない情報を多く含んでいるという現状に対して、私達はどう対処して行けば良いのかを探ってみる。
もう一つは遥香システムという情報統括システムによって行政改革が推し進められているという、まあ宣伝ね。」
「こちらでする事は?」
「高校生会議で二週間以内に合格点をあげられるシナリオを完成出来たら、それを採用するわ。
間に合わなかったら局の側で作って貰うから安心してね。」
「チャンスを作ってくれた訳だね、すぐに情報を流すよ。
その感じだと学生の手で完成まで持ち込む事も有りなのか?」
「ええ、学生サイドで制作責任者を立てて、局の担当者と交渉する事になると思うけど。
完成度に応じて局側で手直し、その割合に応じて請負金額が変動するという形も有じゃないかしら。
もちろん出来栄えによっては次回も有るわ。」
「分かった、それなら…、一つ目の柱は千景が大学に送った論文を元にすれば良いのだろ。」
「ええ、森教授に手伝って頂くなら私からも連絡を入れるわ。」
「遥香システム関連は…。」
「多くの人が関係する事で多数決の論理が自然に成立している、でも少数意見にも常に心を配るシステムになっているという事は押さえて置きたいかな、後は如何に行政改革が進んでいるかをお知らせすれば良いわ。」
「色んな分野でかなり進んでいるから、どれをアピールするか悩ましい所だな、まあ一般受けし易そうなのを選んで貰うか。」
「遥香システムがなかったら、このスピード感は無かったと視聴者の方が気づいて下されば良いの、内容面は特に重視しなくて良いわ。」
「あっ、あくまでも遥香システムなんだな、その方向で説明していくよ。
番組の出演者はどうなる?」
「私以外のギャラは制作費と一括になるから、大勢出すと一人当たりの金額が寂しくなるでしょうね。」
「はは、演者は千景だけでも良いのかな。」
「ええ、問題ないわよ。」
「千景としてはどうまとめるのかスタッフに伝えておきたいのだが。」
「そうね、制御不能に陥りそうな膨大な量の情報を、遥香システムで整理、制御して行政改革を推し進めているという印象を持って頂くという感じかな。」
「なるほどね。」
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