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鍵山昇-02 [高校生会議2-04]

翌日のスタッフ会議は自分にとって居心地の良い場ではなかった。
元々、人付き合いは得意な方ではないが、更に自分以外は全員が知的な美男美女、彼等は活発に…。

「鍵山からの提案は各自考えてくれたかな?」
「かなりの規模に出来そうね、遥香システムをどこまで使いこなせるかなんだけど、可能性は広がると思うわ。
色々な国の政治体制を描いてみたり各国の力関係、軍事力、貿易といったところまで踏み込めば政治経済の学習や研究に繋がると思わない?」
「通販部門を組み込む事も可能だろ。
有る程度出来上がったら、誰でも訪問できる形にして、シミュレーションゲーム的要素を組み込めないかな。」
「世界の完成度が高くなると現実逃避の場になり兼ねない、時間的制限を設ける必要が出て来るかもね。」
「学習システムと連動させ、テスト結果によってパワーが与えられるというのはどうかな?
テストで結果を出せば長時間滞在できる、結果が出せなかったら異世界への門は閉ざされたままとかさ。
高校生以外は別ルールが必要だけど。」
「悪くないね、問題は運営組織が大きくなる、と言うより大きくするから、如何にして遥香システム上に機能的な組織を構築出来るかだね、学習や仕事とのバランスが取れないとまずいし。」
「まずは役割分担ね…、剛太は神かしら。」
「ああ、それが無難だな、他の役職も兼務してるから。」
「まずは世界地図の作成かも知れないけど、スタートで紹介するのは一つの国だけにしておいて、順次周辺国を紹介して行く形でどうかしら?」
「無難だね、ただ大きな設定として、文明レベルとか魔法使いやエルフといった架空の存在、その設定を統一しておきたいかな。」
「ドラゴン、悪魔、鬼、幽霊などの登場時にはそれを審査する必要が有る訳だ。」
「後、著作権関連も気を付けないと行けないわよ。
他者の作品を侵害しては駄目なだけでなく、このプログラムに参加してくれる人達の権利を守らないとね。」
「そこは、岩崎本部の力を借りられると思うよ、専門部署に任せないと俺達では無理が有るからね。」
「お~、さすが神、というか人脈がかなり広がっているということか?」
「まあな、それが俺の役割だし。」
「私達は参加者を募って、その整理から始めれば良いのかしら?」
「そうだね、遥香システムをどの程度使いこなせるかで力量は把握出来る、ある意味、システムがフィルターの役目をしてくれると思うな。」
「これからは顔を合わせての会合は減らして、システム上で意見交換となるのね、他支部からの参加も有るでしょうし、人数も増えるでしょうから。」

目の前に座る美少女と目を合わせない様にしながら、その姿を盗み見るという事に、随分意識を持って行かれてはいたが、僕はひとまず、異世界設定を考える事になった。
異世界の惑星、その一つ目の国、一つ目の町、そこが異世界惑星の基準になる。
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