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架空サークル-17 [動植物園再生-02]

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さよりたちの大学、サークル紹介当日、さよりが案内役だ。

「これが入講許可証です。
前にお知らせした通り声を掛けられた時は、ご自身の学生証と一緒に見せて下さい。
原則本学の学生と共に行動して下さい、男性は目立ちますので。」
「だな…、ほんとに女子しかいないんだ…。」
「中山先輩は特に行動に注意して下さいね、くれぐれも単独…。」
「い、いや、こんな所で一人にされたらどうして良いか分からなくなる、西山離れるなよ。」
「はは、了解です。」
「すでに視線を感じるが…。」
「光一く~ん。
じゃなかった、光一せんぱ~い。」
「あっ、夏子さ…。」
「いらっしゃ~い、うふうふ。」
「お夏、舞い上がり過ぎ、今日は大人しく、手伝うのよ。」
「うん、分かってるって。」
「守衛さんには、話しが通ってるから会釈ぐらいで大丈夫です。
さ、行きましょう。」
「まずは、どこへ?」
「まだ時間が有りますから学長室へ行きましょう。」

学長室

「ようこそ。」
「先生、先日は有難うございました。」
「御馳走になりまして。」
「また飲みに行きましょうね、楽しかったわ。」
「お願いします。」
「今日は学内サークルの紹介時間にねじ込んでおいたからね。」
「えっ、ねじ込むって…。」
「ふふ、もちろん学長特権ですよね、学長。」
「校内に男子学生を入れるだけでも反発する人がいるぐらいですからね。
でも、それで視野が狭くなってしまっては大学の意味がないのよ。」
「ねじ込まれたという事は責任重大ですね。」
「ま、そんなに気にしなくても、あなたたちなら大丈夫。
舞台上での時間は短いから佐々木君西山君で皆を引き付けて、後の個別説明にいかに多くの学生を呼び込むかが勝負ね。」
「ちなみに今日男子学生が来ることは二年生の間でも噂を広めておきましたので、佐々木先輩がんばって下さいね。
遠藤先輩や高橋先輩もお願いしますよ。」
「おいおい、俺たち客寄せパンダか?」
「もちろんです、中山先輩だって、物好きがいるかもしれませんから、ちゃんと働いて下さいね。」
「えっ、物好き?」
「はい、動物園のゴリラだって大人気なんですから、先輩、ゴリラに負けちゃだめですよ。」
「う~ん、返す言葉が…。」
「うちでメンバーが増えたら、学内サークルとして扱ってもらう計画も有るんです。
その第一歩なのでよろしくお願いします。」
「我々としても、より多くの仲間が欲しい所だからね。」

その時、さよりにメールが届いた。

「そろそろ、移動して下さいって、行きましょうか。」


花ワールド-hirata
ぷちぎふと工房 コンサルジュ
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