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学校設立-10 [権じいの村-8]

「…、それでは私からの説明を終わります。
この後は皆さん同士の交流を深めて下さい。
飲み物とお菓子を用意しておきましたのでどうぞ。」

「お~い、みんな聞いてくれよ。
俺たちの学園の生徒会を作らないか?
俺は高二の池上洋二、ここでは一番の年長者になるから生徒会の役員選挙とか担当してもいいんだけどどうかな?」
「反対する理由はないな。」

「じゃあ反対者がいないようなら俺の案を話すけど、どう。」
「いいよ~。」

「まず学年代表というより、年齢代表の形で同い年の子が集まって男女二人決める。」
「やっぱ男女なのか?」
「ああ、ジェンダーフリーの考え方もあるけど、はっきり言って男の子と女の子では考え方とか微妙に違うところもあるから男女が偏らない方が良いと思うんだ。」
「反対意見はある?
なければ会長とか副会長、書記、会計なんだけど、これは年齢に関係なくどの年齢の子でも立候補して欲しいと思うんだ。
俺は最年長という理由で選びたくないと思っている。
誰がなっても俺は影で支えるつもりだ。」
「でもさ、みんなのこと、まだ全然解らないから選びようがないと思わないか?」
「掲示板を使おうよ、これから皆、自己紹介や学園に対する自分の考えとかをどんどん書き込んでいくんだ。
開校まで時間があるからな。
もし掲示板に書き込める環境がない人がいたら教えてよ。
掲示板の書き込みをプリントアウトして送ったり手紙を送ってくれたら代わりにカキコするからさ。」
「役員は四名にするの?」
「とりあえず四名にしておいて、後で違った役職とか必要になったら決めればいいんじゃないかな。
年齢代表の方だって固定じゃなくて途中で交代してもいいと思うし。」
「小学生はどうする?」
「そうだな、十一歳以上みたいな区切りにするか?
今日来てない小学五六年生に対する説明会に俺も出席して話すつもりなんだ。」
「その説明会って僕たちも参加できないのですか?」
「頼んでみるか…、そうだよな、俺たちの弟や妹に早く会いたいよな。
参加できたら参加したいという人は後で連絡先を教えてくれよ。」
「掲示板に書き込めば?」
「それもそうだ、ただ人数が知りたいから、名前だけでも書いてくれるかな。」
「運動会とか学園祭とかやるのですか?」
「うん、全部、俺たちの手でやろうぜ。」
「文化祭も?」
「遠足とか修学旅行は?」
「やりたいこと、どんどん出し合っていこうよ。」
「それぞれの行事の実行委員を作ってもいいかも。」
「うん。」
「はは、もう生徒総会状態だね。」
「そうだな、世界一の学園に世界一の生徒会を作ろうぜ。」
「えっ、世界一の学園?」
「ああ、俺さ、白川先生と話したことがあるんだ。
その時な、先生が世界一の学園にしましょうって言ってみえてさ。
俺はその言葉に乗ることにしたんだ。」
「でも、世界一なんてこと誰にも判断できないじゃないですか?」
「俺たちの心の中に、権じい学園は世界一なんだって気持ちが持てるかどうかってことなんだ。
別に他と比べる必要ないけど…、俺たちがこれから作っていく学園を俺たちが誇れるものにできたら、自分にとって世界一の学園だろ。」
「世界一か…、考えたこともなかったな。」
「私も乗るわ、だってそんな考え方素敵じゃない。」
「僕も。」「俺も。」…。
「なんかワクワクしてきた。」
「最高の学園にしようぜ!」

「権じい学園世界一!」
「おう!!」
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