SSブログ

ハーモニー-13 [Lento 9,ハーモニー]

「ところでサブマネージャー達はどう?」
「みんながんばってくれてます、ただテレビ局の取材が私達にも向けられていて、ちょっととまどい気味ですけど…。」
「そう言えばドイツでの和音紹介番組にはマネージャー達も全員登場するそうだね。」
「はい、衣装は直美のコーディネートです。」
「彼女のセンスはなかなかのものだよね。」
「はい、皆それぞれ自分にあった違う服を着てるのに、全員が並んでも違和感がなく仲間だってわかるんです。
バリエーションも、華やかな感じ、落ち着いた感じとか色々出来ました。」
「えっ、一体何着作ったの?」
「まだ、数えていません、和服もあって…。」
「う~ん、費用はどうしたの?」
「それなんですけど、何かあちこちにサイフができてしまって。」
「えっ?」
「和服系は向こうのスポンサー達が演奏旅行の時イベント参加することを条件に、二重分出してくれまして、結構な額になるのですけどね。
それから、裕子のおじいちゃん、木村さんが、和音 with Harmony Works発足のお祝いにと、安物着てテレビに映らないことを条件に、他のスポンサーからも似た様な感じで予算をいただきまして、まあ和音のCD、DVD売れてますから、そっちの利益からというのも有りかなと思っていたのですけど、結局スポンサーが全部出してくれたって感じです。」
「何かすごいマネージャー軍団になりつつあると思うけど。」
「確かにそうですよね、桜庭さんも私達を取材対象にするつもりだし。」
「どうなのかなそんなマネージャー達を含めたHarmony Worksは調和の取れたグループとなりそうかい、対立とか無くて。」
「もちろんです、毎日の様に和音のピアノに癒されているのですよ。
私だって、そりゃしんどいな~と思う時も有りますけど、和音の演奏を聴くと幸せな忙しさだと思えるのです。
他のマネージャー達も同じようなこと言ってます。
でも、この先、何かの行き違いで口論とかにならないとは限りません、それで皆で誓いあったのです。
和が保てない様な状況になりそうになったら、私達は和音という天才の為にある仲間だと思い出すこと、それと決して和音達の前で喧嘩をしないこと。
もっともそんな誓いは意味の無い、お互い気遣いし合いながらの毎日ですけど。」
「さすが祥子くんだ色々な状況を想定して手を打ってるね。」
「リーダーとしては当たり前のことかと。」
「そうか、私も見習わなくては…。」
「あら、緑川さん達の仕事振りを見ていて気づいたことですよ。」
「えっ? う~ん、君を中心にHarmony Worksは絶対成功すると思うよ。」
「違いますよ、中心は心優しき天才ピアニスト、中村和音です。」
「はは、そうだったね。」

SWAGGER

アバウトミー


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0