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ハーモニー-12 [Lento 9,ハーモニー]

「ところでCD録音の方はどんな感じで進んでいるの?」
「順調過ぎて…、緑川さんCDって簡単に作れるものなんですね。」
「まあ和音だからね。」
「はい、今回はスタジオを借りての録音だからどうなるのか、少し心配だったのですけどCD4枚分ぐらいが収録済みです、しかも間に…、全く、和音には驚かされっぱなしですわ。」
「何かあったの?」
「はい、今度のヨーロッパ演奏旅行の時に、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を、ウイーンの交響楽団と、いう話がありまして、ちょっと信じられないレベルの話しなのですけど。
でもちゃんと向こうからピアノ抜きの、う~ん、まさしくカラオケって言うのですかね、そんなのが送られてきたのです。
で、CD録音の合間に、その演奏に和音のピアノを加えたのも録音したのですけど…。
和音は一度そのカラオケ演奏を聴いただけでの本番にもかかわらず…、その演奏は私が今まで聴いた中で最高のチャイコフスキー、ピアノ協奏曲第一番だったのです。
和音が言うには、大好きな曲だし、ずいぶん前から、このオーケストラの演奏を聴きながらピアノを弾いてみたり、録音されているピアノがじゃまだから、頭の中でオーケストラだけ流しながら弾いてみたりしていたそうなのです。
今回送ってもらった演奏は自分が慣れ親しんだものと若干異なるけど、やっぱり最高の演奏だったそうで…。
そのカラオケに和音の演奏を重ねた録音をドイツに送ったら何時間もしない内に共演が最終決定となったそうなのです。
カールが言うには録音を聴いた向こうの楽団員達も、早く和音と演奏したいとのことです。」
「和音最高!」
「はい、もう待ちきれません、あっという間に世界の和音になりそうです。」
「本番の演奏もCDに?」
「もちろんです、世界中の人たちに聴かせてあげなければ罪になります。」
「そんなレベルなのか…。」
「はい、和音が落ち着いて演奏出来ればですけど。」
「君のフォローがあれば大丈夫だよ。」
「もちろんです、ゲネプロから通訳とかは誰にも任せず私がやるつもりです。」
「あっ、和音の演奏を堪能する気だな。」
「はは、すでにわくわくモードに入ってます。」
「ということは、後半が狙い目だな。」
「はい?」
「初音と交代で向こうへ行くことになるからね。」
「はは、前半にもスペシャルな企画が有りますよ。」
「えっ? どんな?」
「誰もが知ってる世界的バイオリニストとの共演が決定しました。」
「えっ? だ、誰?」
「まだ、内緒です。」
「決定したなら、教えてくれても…。」
「うふふ。」

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