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マネージャー-1 [Lento 8,マネージャー]

和音と真子のテレビ放送翌日、日曜夜恒例のLentoスタッフパーティーは和音と真子のことで盛り上がり、お祝いムードで一杯だ。

さすがにテレビ出演の反響は大きかった。
12月15日夜の公会堂大ホールでのコンサートは放送中に満席になった。
急遽テレビ局と連絡を取り、満席になりましたというテロップを流してもらったが、その後も問い合わせが殺到した、CDもDVDもすごい勢いで売れている。
テレビCMも流れ始めたから、テレビ局への問い合わせも多い。
テレビ局のホームページトップにも、すぐ二人の写真が大きくUPされた。

反響の大きさから考えると、祥子だけでは無理が出そうで、すぐサブマネージャー的スタッフが必要になる。
こちらはスタッフパーティーの始めに初音が話しをし、すぐさま就職する気のなかった4年生のお嬢様達が名乗りを上げてくれた。
ある程度予測出来ていたことなので、祥子も4年生達に前から話しはしていたのだ。
プロジェクトメンバーはそれぞれ仕事を抱えていて会議ひとつにしてもすぐにとはいかない。
祥子を中心にプロジェクトチームの方針に沿って裏方の仕事を進めるチームが立ち上がる訳だ。
ホールの片隅では、すでに祥子を囲んだミーティングが始まっている。

そんなホールヘ和音と真子が登場する。
スタッフたちから歓声が上がる。
和音はにこにこしている、真子は何時もと違って心なしか緊張気味に見える。
和音はそのままピアノの前に座ると、ミュージカル映画サウンド・オブ・ミュージックからMy Favorite Thingsを弾き始める。
演奏会のアンコールでも弾いた曲だ。
だが今日はアレンジがずいぶん違って明らかにJazzだ。
ひとしきり弾いた所で真子が歌い始める。

Raindrops on roses and whiskers on kittens♪
Bright copper kettles and warm woolen mittens♪
小さな驚きの歓声が上がり、すぐ静かになる。
会場にいる全員が二人の演奏に聞きほれる。

プロの日本人Jazzシンガーでも英語が日本人だとすぐ分る人も結構いる。
だが真子の歌はまさに本物だ。
人前で歌える曲がまだ4曲しかないというのは、発音までこだわって研究して本物の演奏をという真子の気持ちの結果なのだ。

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