再生-466

　私達の政治団体市民、その所属候補として市議会議員に立候補した人は見事当選。
　それを機に政経塾夜明け前は規模を拡大しつつ有るのだが…。

「花鈴、政経塾が順調に行ってるからこその問題が有るみたいだ。」
「何？」
「政治家と企業の癒着、政治家が特定企業の便宜を計ったら犯罪行為になるが、うちは企業と政治家の距離が近いだろ。
　塾生達は理解しているが、今後関わって来る人達はどうだと思う？」
「そうね、ある意味お父さんの関係者が立ち上げた政党とも言えるのだから…。
　ただ、国政政党でも企業の協力が有って成り立っているのでしょ。
　あからさまな事さえしなければ大丈夫じゃないの？」
「そうなのだが、我らが市議会議員の元へは既に微妙な陳情が来ているそうでね。」
「陳情？」
「選挙で協力したのだから市からの助成金を増やす方向で動いて欲しい、なんて直球な要求が来ているそうだ。」
「恥ずかしげも無く？」
「ああ、我々の理想を理解することなく、協力イコール見返りと考える人は少なくないのかもな。」