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三学期-347 [花鈴-35]

「当然ですか…、小学五年生でそこまで考えているのは、やはりお父さまの影響なのでしょうか?」
「勿論です、我が社の運営方針には我が家の家族会議の結果が反映されています。
 ですから兄も手伝ってくれますし、両親も。
 ですが、私自身の考えもしっかり反映されているのですよ。」
「どの様な所にですか?」
「デザインやレイアウト、特に通路の幅は車椅子の方を意識し、しっかりとって貰いました。
 通路を広くすると当然置ける商品が少なくなるのですが、店自体、少しずつ拡張して行く計画が有りまして、土地の確保は済んでいるのです。
 移植出来る木は店のエリア外に植わっている物も販売するのですが、同様の事を色々考えていまして、店の商品はここに置いて有る物だけでは無い、そんな店なのです。」
「木の他と言いますと?」
「庭石や砂利なども考えています。
 廃屋の物でも利用価値が有れば売れると考えていますので、廃村の土地を有効活用する前に売れる物は売ろうかと。
 輸送費用が掛かりますので安くはなりませんが、現物を見て気に入って頂けそうな遺物も有るのです。  
 林業がお金になった頃に建てられたお宅には、庭にお金を掛けておられた方もみえましてね。」
「そこに需要が有ると?」
「多くは無いですが、既に売れ始めているのですよ。
 ネット上で紹介すると見に来て下さる方がいらして、我が家の庭にと。」
「庭石とかですか?」
「ええ、当然輸送にお金が掛かるのですが、それを気にしないお金持ちの方々が販売対象になっています。
 紅葉見物のついでに見に来られて成約と言うパターンが幾つか有り、我が社の造園関係部門の売り上げに貢献して下さっているのです。」
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