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正月-297 [花鈴-30]

「小学生だろうが能力が高ければ尊敬出来る、だから皆、姫と呼んでるのだろ。」
「だな、俺は姫にお仕えする事に何の抵抗も感じていない。
 前は主君に仕える家臣の気持が分からなくも有ったが、姫には随分教えられたからな。」
「えっ、特に何かを教えた記憶は無いのだけど。」
「直接何かを教えて貰った訳では無く、姫の活動が自分の価値感を変えたのです。
 社長令嬢なのだから遊んで暮らしていても良い、むしろ小学生なのだからそれが当たり前の所を、この地を活性化する為に多くを学び、人々にアピール。
 そんな姫を支える一人と成れることを誇りに思っているのですよ。」
「私も、ここでの活動はドキドキワクワクが止まらないのよね、だからこの新年会に来てるのだけど。
 この先どうなって行くのかは分からないけど、私も姫と共に歩んで行きたい。
 姫、私にもチャンスを下さい。」
「近藤さんなら普通に大企業に就職出来、そのまま出世出来そうだけど。」
「そこに面白さが存在しない可能性を意識し始めているのです。
 株式会社花鈴は未完成だからこその魅力が有ります。」
「完成された企業では上司に言われた通りに働くだけに成り兼ねないものな。
 株式会社花鈴の社員達は積極的に事業展開の提案をしていて…。」
「だな、介護の現場で働いてる人は、事業主が株式会社花鈴に変わってから自分の提案が通り易くなったと喜んで見えたよ。」
「その辺りも姫の影響なのですよね?」
「いえいえ、そこは社長の人柄です、田中社長は懐の深いお方ですので。」
「姫は小学五年生ながら周りの事が見えていると感じます。」
「ちょっと待った~、何か企んでいるの?」
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