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夏休み-192 [花鈴-20]

「株式会社花鈴は強固な石垣を持った城を築けそうですか?」
「大企業をバックに背負い過疎地の再生に取り組む小企業、それを魅力的だとを感じてくれてる人が集まり始めていますからね。
 バックの存在が無かったら大きな仕事が出来なくて危うい会社に成り兼ねないのだけど、就職が決まってる人達は、社会に貢献する企業で魅力的な会社だと話してくれたの。
 過疎地の再生は失敗例の多い難しい事業だけど、それだけにやりがいを感じられそうだともね。」
「一気に開発するのでは無く観光資源を少しづつ増やして行き、気付いたらこの地一帯が複合型観光施設となっている、そんな青写真を見せて頂きましたが、無理の無い手法だと思います。
 人々の様々なニーズに応えて行けば自然と盛り上がって行きますよね。」
「そのニーズの一つが逃げ場所で有り隠れ家なのかしら。
 考えはまとまりつつあるの?」
「そちらはまだ検討中ですが、ここでの経験から負担にならない作業は気分転換になると、眺めるだけの観光では無く参加型の観光、日々のストレスを忘れられる様な作業を提供することを考えています。
 家庭菜園に気合を入れ取り組んでいる人や農業関係者向けに、農機具を実際に試してみることの出来る場を作るって如何です?
 お父上の傘下企業にはホームセンターも有りますよね。
 そこに協力して貰い、お客様には実際に芝刈りを体験、その上で芝刈り機の購入を検討して頂くとか。」
「良いわね、芝生広場を整備しても、それを維持管理出来るだけの予算を組めない自治体も有るのよ。
 草刈り機の体験にも人気が集まると嬉しいのだけど。」
「はは、タダ働きしてくれる人、大歓迎ですものね。
 PRに成功すれば夢物語ではないと思います。
 自分も体験してみたいですから。」
「タダ働きレベルでは無く、きちんとした講習を受けて貰う有料の取り組みにしたいわね、いい加減な人を排除する為にも。」
「ですね、真面目に取り組んで頂かないと事故を起こし兼ねませんし。」
「良いアイディアだと思うから、実現可能か調べて貰うわ。
 国道沿いにホームセンターを建設して、その目玉にするとかどうかしら?
 菜園で必要な物が直ぐには手に入らなくて小枝子さんは不便な思いをしてるの。
 おねだりしてみようかな…。」
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