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近衛予備隊-282 [高校生バトル-71]

 国の改革には地域差が有る、勿論俺達の王国が一番進み、人の手は借りたくないと言う偏屈な人を除いて貧困者はいなくなった。
 上下水道が整備され通信網も整備、景観を重視しているので電線も地中に。
 始めは詩織さまの宮殿ぐらいしか名所はなかったが、今では本やアニメ作品などのお蔭で王国中に名所が有る。
 王国は徐々に面積を増やし、今では王国設立時の十倍程になっているが、まだ周辺の町や村は王国への編入を希望している。
 王国に編入されると会社の予算でインフラ整備が進められ、観光客向けの施設が建てられ、農地整理や土壌改良が進められるからだ。
 名前だけ王国に編入するのであれば、もっと早くもっと広く出来たのだが、道路を始めインフラを王国標準のレベルに引き上げながらだから時間が掛かる。
 王国は他の地域に比べ自動車を持つ人が確実に多い。
 但し、まだ日本の様な台数では無く、リースで借りた一台を何人かが交代で使っている状態だが、十人で一台だったのが四人で一台にとか、着実に住人の生活は向上しているのだ。
 道路事情が良くなったことも有りドライブを楽しむ人も、以前は国道でも未舗装が当たり前だったが、王国内だけでなく共和国内の国道はその舗装工事を全て完了している。
 王国内だけ整備が進んでいる訳では無い。
 全国展開しているマーケットには女王陛下と大統領であり王子でもある自分の写真が飾られ、王国に準ずる場。
 そのマーケットを中心にインフラ整備を進めているが、マーケットの近くには関連会社の農場や工場、カジノ、社員住宅が有り、町や村はマーケットを中心に発展しつつある。
 王国内とは違い、まだ多くの社会問題を抱えているが、少しずつ改善されて来ている。

 現時点で共和国の国民は大きく二つに分けられる。
 我々の企業グループに属するか否かだ。
 詩織さまの傘下に入れば余程不真面目でない限りそれなりの給料が保障され、能力を活かして会社に貢献すれば、それ以上の収入を得られる。
 格差に気付いた人達は、自分達の会社が詩織さまの傘下に入ることを望んだが、私利私欲に走るオーナーは、それをしなかった。
 傘下入りには社員の給料を我々が考えてる標準額まで上げることが一つの条件、彼らは自分の取り分が大きく減ると考えたのだ。
 傘下入りした企業は、海外も含めた他の傘下企業との取引が活発になり、近衛隊の指導の下に社内改革を行って収益を伸ばしているのだが。
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