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近衛予備隊-257 [高校生バトル-68]

 大統領選挙の演説会には毎回大勢の人が集まってくれている。
 その中には選挙権の無い外国人や子どもも多数いるのだが、彼らは俺の登場に歓声を上げてくれ、場の盛り上げに貢献、始めの内、子ども達にも分かる様に話すのは難しいと思ったが、大人でも理解力の低い人も居ると気付き、より分かり易く丁寧に話す様にと心掛ける様になった。
 難しい話を聞きたい大人には質疑の時間を使って政策案を論理的に説明。
 これまで時間を掛けて練り上げて来た政策案は概ね納得して貰えた様だ。
 まあ、話の内容より俺が大統領選挙に立候補したことだけで盛り上がってる人が多く、自分が考えていた以上のお祭り騒ぎになっているのだが…。

「演説会に集まってくれた人数、今回も少なめに発表するの?」
「ああ、演説会に二回目三回目と言う人が少なく無いと聞いてるし、そもそも選挙権の無い人達をカウントして発表するのもどうかと思う、投票前に対立候補たちが諦めてしまっては楽しく無いだろ。」
「こちらとしては発表する人数よりグッズの売り上げの方が重要だものね。」
「今回の売り上げはどうだった?」
「前回より多めに用意したのだけど完売、日本からの観光客はその利益が学校の運営資金になると知り、必要以上に買ってくれてるみたい。
 まあ、無料でジョンの話を直に聞けるのだから入場料代わりと言う気持ちなのかも知れないけどね。」
「人を楽しませる話をしてる訳では無いのだがな。」
「ジョンを見られれば満足なのよ。
 投票前最後の演説会は王国の屋外ステージ、ゲストの登場も有るから有料にしたけどチケットは直ぐに売り切れ、チケットの取れなかった人はYouTubeチャンネルのライブ配信で我慢するしかないと残念そうだったわ。」
「詩織さまが出て下さると発表したからな。
 ここまで詩織さまには一切出て頂かないで選挙運動を進めて来たが、それでも簡単な調査で勝てると出ている、詩織さまを有権者に改めて意識させられたら勝利は間違いないだろう、勿論最後まで気は抜けないのだが。」
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