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近衛予備隊-130 [高校生バトル-55]

「ジョン、武史さんは大きな役を貰って人気急上昇中なの、一気にお金持ちの仲間入りをするのよ。」
「人気が出てることは知っていましたが収入も一気に上がるのですか?」
「まだこれからの話だよ。」
「でも、すでに仕事が増えて忙しくなっているのでしょ?」
「まあね。」
「お金をどう使うか考えてるのかしら?」
「いやいや、みんなに食事を奢るぐらいのことは出来るが、事務所からお金の使い過ぎに気を付ける様に言われてね。
 所得が増えると所得税率が上がるだけでなく、健康保険などの支払いも増える、油断して使い過ぎると税金を納める為に借金することになると脅されたよ。」
「税金か…。」
「ジョン達も結構稼いでいるのだろ、税金はどう?」
「今まで会社任せにしてましたので…、ただ大統領が税制改革を考えていまして、プリンセス詩織や近衛隊だけでなく遠江大学にも協力を求めているのだとか。」
「大統領って独裁的な感じだけど、大丈夫なの?」
「今は国民の為になる改革を推し進めていますので、問題ないどころか面倒な手続きで時間が掛からない分、改革が早いと言うのがプリンセス始め近衛隊メンバーの評価です。
 民主主義の原則に縛られていないので暴走したら問題ですが、その時は大統領親衛隊にクーデターを起こして貰うとか冗談っぽく話しています。」
「独裁と言っても大統領次第なのね…。」
「遠江大学って随分特殊な大学なのだろ。」
「ええ、研究に特化した大学と言えば良いのかしら、遠江大学に協力要請と言うことは本気で税制改革を考えているのね。」
「はい、シンガポールやドバイは税率の安い国ですが、それによって外国の企業を呼び寄せ経済的な発展を遂げました。
 でも我が国がそれを真似た所で上手く行くとは思えません。
 豊富な資源でも有ればまた違った改革が考えられるのでしょうが、これと言った資源は見つかってなく、大統領による荒療治で幾分改善されたとは言え、経済的にも様々な問題を抱えていますので大胆な社会改革が必要ではないかと。
 今は税制改革と合わせ国営農場、国営企業の可能性を探っている段階です。」
「国営は国営で問題が起きたりするのよね。」
「はい、ですが社会主義国や共産主義国で起きた、その辺りの問題を克服出来れば…、プリンセス詩織は会社が運営している農場や工場を、そのモデルケースに出来ないかと考えておられるのです。
 マーケットチェーンの拡充とそれを支える農場や工場を一体にして、大規模な会社組織から国営組織への移行も視野に多くの研究者が既存のシステムに囚われることなく検討していると聞いています。」
「えっ、何か…、ついてけないレベルの話なのだけど…。」
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