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近衛予備隊-70 [高校生バトル-49]

 建設計画は工事の進んでいるキャンプ場整備に続いてその近くに予定していた寮建設に着工、その進捗に関わらず上水道の整備は俺達の部落までを含めてキャンプ場から延伸と言う事になった。
 上水道は飲用と料理用に限定する為、規模を抑え気味に出来るそうだ。
 シャワーなどの施設を充実させる時は、現在川から引いてる水を簡単に濾過して使えば良いとのことで、部落にシャワー室を作る時は趣味で色々作っている人を紹介してくれることに。
 トイレは自分達の給料と当面の水道代などを見てから考える。
 下水処理は個別に浄化槽を設置して行く。
 取り敢えず部落の衛生環境が改善される目途が立ち始めた。

 俺の役目は、村人達へ合併や上水道整備に向けての説明、農場を農地改良試験に提供することなどの調整になるが、まずは予備隊幹部の理解が必要だ。
 現状を整理し準備した上でエミリーとも相談した所、関連することを授業に組み込み自分が皆に説明する時は同席してくれることになった。

「ジョン、エミリーが同席してくれるのなら心強いわね。」
「ああ、俺の口からだけだと村長のことなど誤解されかねないからな。」
「何か色々なことが一気に回り始めたわね。」
「ルーシーは足の手術が決まったから尚更だろ、日程は決まったのか?」
「来週末と言われたわ、必要な物が日本からの船便で届くそうで。」
「町の医者には治らないと言われていたのだよな。」
「ええ、診察室のお医者さんは、多分ここの町医者では知識も技術もないだろうって話してた。
 私みたいな人はこの国に少なからずいるとも。」
「大変な手術なのか?」
「昨日、詳しいことを教えて貰ったのだけど、手術よりその後のリハビリの方が大変みたい。
 今までずっと使って無かった筋肉を使う様になるし体のバランスが変わるそうで。」
「成程、最初に聞いた時は奇跡かと思ったけど、全然そんな感じではないのだな。」
「それでも私にとっては奇跡だわ、そしてプリンセスのお蔭で歩ける様になったと話せば、村人達には奇跡的出来事として広まると思わない?
 そうなれば村の合併にも良い影響が有るのではないかしら。」
「奇跡的なことを利用するのはプリンセスが話してたものな。」
「そうそう、申し訳ないけど術後暫くは宮殿で暮らすことになったの。」
「その方が安心だ、俺とシャルロットは宮殿への出入りが自由にして貰えたから遊びに行くよ。」
「そっか、親衛隊になるのだからその準備も有るのね。」
「プリンセスは俺を色々な人に会わせたいそうだけど。」
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