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バトル-370 [高校生バトル-37]

「詩織、研究者と企業を結び付ける事業では、地方の工場へ見学や指導に出かけた研究者がそこに居つくことが出て来たそうだね。」
「ふふ、需要と供給ですよ。」
「需要と供給?」
「有る意味、地方の工場で欲しい人材を都会から派遣してる訳ですからね。
 雅の策略に乗っかった工場の人達は普通におもてなしをしているのですが、婿養子を欲しがってる社長は、それはそれは熱心だそうで。
 研究者も派遣されて行った先で工場のシステムについて相談を受けたりすると、つい張り切って結果を残し始めてるとか。」
「そのまま婿養子候補?」
「工学部は男性が多いので、研究者と企業との出会いが男女の出会いの場ともなり、雅の策略を成功させる企業は今後増えるかもです。」
「研究者の側はどう考えているのかな?」
「自分の研究分野と違っていても、力の有る人ならば少し考えれば成果を出せます、大学に残っていても収入の見通しは怪しかった人達の心が揺らいでも不思議はないです。
 今はネットで情報交換が出来ますので自身の研究を継続しながらと言う方もみえるのですよ。
 受け入れ企業側は結果さえ出して貰えれば拘束時間に拘る必要は有りませんので。
 そんな中には工場管理の仕事で収入を安定させつつ、自分のしたい研究を継続出来そうだからと遠江大学工学部の強化を考えて下さる方もおられまして。」
「企業と研究者双方の利益となり、うちは手数料を頂けるだけでなく遠江大学にとってもプラスになる、まさに理想形だな。」
「それも見越して雅は研究者移住計画をこっそり広めたのです。」
「それが上手く行き始めてるのか…。」
「出会いの少ない研究者の話は私も聞いていました。」
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