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バトル-357 [高校生バトル-36]

「雅、キャンペーンテーマは貧困家庭の子どもを救え!となったが、雅の提案が採用されたそうだね。」
「うん、私はお兄さまの妹にして貰って幸せに暮らしてるけど、救って貰えなかったらどうなってたか分からないと思うの、自分だけが幸せでは少し後ろめたくてね。」
「雅ほどの子なら違う環境でもきっと幸せに成れてたと思うよ。」
「それはないわ、ずる賢く要領良く生きてたとしてもさ。
 最近、改めて自分と向き合う意味も有り、恵まれない境遇の子達について調べてみたのだけど、環境によって全然違うの。
 将来の安定を夢見て奨学金と言う名の借金を背負った人が、大学を卒業してその返済に苦しんだ話は知ってるでしょ。
 それに比べ、三郎お兄さまに救われた子ども達は真面目でさえ有れば、借金とは無縁の生活が約束されてる、例え卒業後の就職に失敗したとしてもね。」
「遠江王国の民から貧困を無くそうと活動して来たからな、王国内はかなり改善されたと思うよ。」
「それを日本中、世界中にと言うキャンペーンなのだからね。」
「そうだな、気が遠くなるほど大変な目標だが。」
「出来ることを出来る人が、と言うのが私達からのメッセージ。
 でね、私が提案したのは、支援する側も支援される側もグループとなって役割分担すると言う案なの。」
「役割分担?」
「支援しようと思っても一人では荷が重いし出来ることに限りが有るでしょ。
 そこを資金的に援助する人、教育面の支援をする人、生活面の面倒を見る人と役割を分担し大勢の力で子ども達の面倒を見るの。
 守られ支援を受ける側は、お礼の手紙を書く人、時に子や孫の様に遊びに行く人、お手伝いに行く人と言った形で、どちらも自分に出来ることをね。」
「子ども達にも得手不得手は有るから無理強いをせずにと言うことかな。」
「そんなとこ、スタッフがその役目を手伝うことを視野に入れた上でね。」
「悪くはないが、スタッフにとって負担にはならないか?」
「支援グループをより強固なものにして行く為にはグループに私達のスタッフが参加するべきだと思うの、時にはグループ内で行き違いが起きるかも知れないし、何よりも皆さんには私達の仲間になって頂きたいでしょ、グループ企業の一員でなくてもさ。」
「なるほど、思いやりの輪を広げて行く活動でも有るのだな。」
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