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バトル-83 [高校生バトル-09]

「ねえ、真子姉さまは三郎兄さまとの間に隠し事が無いのですよね。」
「ええ、聞けばどんなことでも答えてくれるわよ、それは雅ちゃんにでもでしょ。」
「うん、次郎兄さまに言われて考えてたのだけどね、私はもう法的にもここの子になったのだから、変に隠して貰わずに…、ただ選挙結果が出るまでに公表するのは微妙だから、お父さまが当選してからってどうかしら。」
「そうね、変な勘違いする人がいたら嫌だものね。
 雅ちゃん的にはどんな形での公表を考えてる?」
「えっとね…、メインチャンネルの方で報告が有りますみたいなのってどうかな、お父さまが市長に当選したことの報告だと思わせといて、元やくざの娘が縁有って養子になりましたって。」
「世間から好奇な目で見られると思うけど大丈夫?」
「エゴサーチをしなければ良いのでしょ、変に隠してるよりスッキリすると思うの、血縁関係こそないけど、大きくなったら絶対義兄弟姉妹の一員にして貰う、して貰える様に頑張るつもりだからね。
 血縁関係に無くても私が凄く大切にして貰ってる話は、梁山泊バトルの展開にもプラスにならないかしら。」
「そうね、市長選では市内だけで無く全国へ向けても選挙の有り方を問い掛けるイベントを展開するから、注目度は何時も以上になると思うのだけど、市長の娘になった感想とかも話せる?」
「うん、YouTubeは録画で編集して貰えるのでしょ、それなら何とかなると思うの、詩織ちゃんと英語チャンネルのミュージカルに出ることを目標にしたから少しずつでも経験して行きたいし。」
「歌と英語のレッスンも選挙が終わってからになってしまって残念だったかな。」
「ううん、春子姉さまに英語の歌を教えて貰ってるし、今まででに姉さまや兄さまがミュージカルで披露した曲を聴いて楽しんでるの、麻衣姉さま達がジャンルに関係なく好きな英語の歌を私のパソコンに入れてくれたのも聴いてるのよ。
 最初は何を言ってるのか全然分からなかったけど、気に入った曲は歌詞を手に入れて、お母さまに手伝って貰いながら少しずつ訳してみたりもね。」
「英語に慣れる練習なのか。
 ねえ、ミュージカルは実話を元にしたフィクションとしてお話を進めているのだけど、雅ちゃんと詩織ちゃんは、歌や英語のレッスンを受けてるシーンから登場ってどう?」
「実際の練習風景をそのまま編集して使うのですね。」
「ええ、ずっと見てくれる人は二人の成長を感じる事が出来、きっと応援してくれるわよ。」
「全然上達出来なかったら恥ずかしいかも。」
「大丈夫よ、英語の歌だって直ぐに覚えられたじゃない。」
「でも、英語って難しいわ。」
「三郎が英語でしか話してくれなくなったとしたらどうする?」
「うっ、春子姉さんならそんな指令を出しそうだな…、地獄の特訓か…。」
「その代わり、何時もよりお話の時間が長くなるの。」
「も~、私の心を弄ぶつもりなのね。
 あ~、嫌ならやらなくても良いのよ~って、春子姉さまの優し気な声が聞こえて来そうだわ。」
「でもね、三郎に伝えたいことだけを中心に学習すれば良いのだから…、準備する時間は有るでしょ。」
「そうね…、もしかして真子姉さまも英会話はそうやって上達したのですか?」
「まあね、始めの内は『I love you.』ばかりだったけど…、何故『I love you.』なのか、どれぐらい『I love you.』なのか、春子姉さんには呆れられたけど、三郎は真面目に応じてくれてね。
 伝えたい事を英語で伝えようと思ったら自然と学習意欲が上がるのよ。」
「真子姉さまは良いよな、三郎兄さまと相思相愛で。」
「お蔭さまでね、でも、それなりに努力はしてるのよ、三郎の恋人が残念な人だったら雅ちゃんも嫌でしょ。」
「あ~あ、残念な人だったら恋人の座を奪えたかも知れないのにな~。
 知ってますか、血の繋がりが無ければ兄妹でも結婚出るのですよ。」
「はは、調べたのね…。」
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