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バトル-06 [高校生バトル-01]

「残り時間が少なくなって来ましたが、元の文章は同じでも、二十三人全く違う文章になって来ましたね。」
「はい、各選手最後の推敲作業に取り組んでいますが、課題の文章がもう少しまともだったら、ここまで異なる事は無かったと思います、選択の幅を広げ易い課題文でした。
ですます調が多めですが、対話文を工夫したりと面白いです、後は読み手がどう判断するかです。
 このバトルは正解が一つでは無いという事を、皆さんに感じて頂く良い機会になったのではないでしょうか。
 バトルとして順位は付けられますが、作文や小論文を書く時の参考になるものばかりです。
 結果発表の時には、特別審査員からの解説も有りますので今後の参考にして頂けたらと思います。」
「選手の皆さんは最後の追い込みに入っていますが、完成したものは後程番組サイトで公開されますので、じっくり読んでの投票をお願いします。
 さて、頓田先生、この後のバトルについて紹介しておきたいのですが。」
「そうですね、国語バトルのA級は、少しマニアックと言いますか、ハイレベルなバトル、この後のバトルは大学受験の参考にはなりにくいですが、一歩も二歩も踏み込む学問、大学が目指している所を感じながら観戦して頂けたらと思います。」
「平安時代の貴族になったつもりでの作文や、古文書読解は高校生レベルではないですね。」
「ええ、ここまでのB級以下では、一般的な読解問題が中心でしたが、A級では敢えてハイレベルな内容を視聴者の方々にも味わって頂こうと言うのが今回の趣旨です。
 古文による作文の審査員は古典に精通している方ばかりですので、盗用すればすぐにバレてしまいます、課題に従いオリジナルの文章を書きあげるというのはかなりハードな作業になりますが、研究者を志す人には是非取り組んで欲しいとの考えから組まれたバトルです。
 視聴者の皆さんには古文の学習と捉えて頂き、自身でも挑戦してみて欲しいと思っています。
 古文書の読解は歴史学者を目指す人にとって大切な能力で、バトルは本気で研究者を目指す人材を探したいと言う意味合いも有ります。
 漠然と日本史が好きというだけで学者を目指そうと言う人がいますが、自分で古文書と向き合って行かないと、他人の解釈に対して漠然と意見を述べるという程度の事しか出来ません。
 皆さんご存じの通り、歴史研究は残された情報から推理している訳で、まずは歴史的資料と向き合うところから始まる訳です。
 A級バトルの決勝に残っている人達は、高校生ながら、それぞれに研究してこられた方ばかりですのでハイレベルなバトルが期待出来ます。
 この後の二つのバトル、解説が無ければ全く理解出来ないかも知れませんが、研究職という存在を意識しての観戦をお願いします。」
「そろそろ、推敲作業の終了時間ですが、この後投票して下さる方にお願いしておきたいのは、バトル中には各選手のプロフィール紹介が有りましたが、純粋に文章を評価しての投票をお願いします。
 優れた文章なのに得票数が少ないという人には特別審査員からの賞が有るとは言え、選手達は純粋に文章での評価を得たいと考えていますのでご配慮をお願いします。
 それではここで一区切りを付け…。」
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