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ポツンと一軒家-01 [このブログのこと-03]

「亜紀は、テレビ番組の『ポツンと一軒家』って知ってる?」
「少しだけ見た事が有るけど、お年寄り向けの番組でしょ?」
「う~ん、そうかもな…、あまり若い人は出て来ない、でも、お爺ちゃんお婆ちゃんと暮らす高校生を紹介する回に登場した女子高生は、とても素敵な子だったよ。」
「へ~、田舎暮らしってどうなのかしら?」
「大声で歌っても近所迷惑にならないのが良いし、お爺ちゃんと釣りに出かけたりと楽しんでるみたいだった。」
「なるほど、それで番組の宣伝なの?」
「まあ、そういう訳でも無いのだが、このブログでは過疎の問題を取り上げているだろ。
これまで想像だけで書いてきた過疎の実例に触れる事もあり自分的に興味深い番組なんだ。」
「過疎か…。」
「実際の限界集落、その現状が見えたりしてね。」
「限界集落って廃村寸前とか?」
「ああ、本当に不便な所に有った小さな集落、その最後の一軒とか。」
「最後の一軒ね…。」
「番組で取り上げているのは本当に不便な所が多くてね。
かつては林業で生計が成り立っていたとか、そこで暮らして来た理由は有るのだが、ここのお話で書いてきた、過疎地を再生するレベルでは無いと感じるよ。」
「そんなに条件が悪いの?」
「まともに再生しようと考えたら道路の改修だけでも大変そう。
今更、山を切り開いて様々なスペースを広げるのもどうかと思うしね。
そんな山奥だけでなく、その一軒家へ向かう道中でも、登場するのはお年寄りばかりでさ、そこに過疎地の現実が見えて来る。」
「でも、そういう所で暮らしたいとか思っているのでしょ?」
「いやいや、大いなる田舎と揶揄されることも有る名古屋だが、改めて町の便利さを感じていてね。」
「私は学校の事が有るから無理だけど、過疎地だって住めば都かも知れないわよ、うん、移住しちゃおう。
果物を栽培して、美味しいのが収穫出来たら送ってね。」
「そ、それは…、だいたい土地を持ってないから…。」
「田舎の土地は安いのでしょ?」
「そうだけど…。」
「過疎地の問題と向き合うなら、まず、そこで暮らしてみなきゃ。」
「そう言われても…、そんな気力は全く持ち合わせていなくてね。」
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