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04-蘇州夜曲 [このブログのこと-02]

「亜紀、キングをKINGとしてリメークする中で言語に関する部分があってね。」
「はは、幼い子達が多言語を話すって、現実的じゃないのよね。」
「現実的な話を書いてたら楽しくないだろ、でさ、Jackie Evanchoみたいに、ここのお話の中で、音源なしで取り上げた曲を思い出してね、今回は古い曲を一曲、改めて紹介させて貰うよ。」



「ホントに古そうね、子どもの頃に聴いてたの?」
「いやいや、私の生まれるずっと前の作品で、大人になるまで知らなかった。
この『蘇州夜曲』は1940年に発表された映画『支那の夜』の劇中歌として誕生、まあ、枝をへし折るシーンや喫煙場面には馴染めないが、今時の歌とは違った良さが有ると感じていてね。
作詞の西條八十も作曲の服部良一も数多くの楽曲を世に送り出した人なんだ。」
「もしかして、昔のJポップ?」
「はは、まあそんなとこ、君のお婆さんが若かりし頃に歌っていたかもな。
高校生の君がどう感じるのか分からないが、綺麗な日本語だと思ってね。」
「そうね、もう一度じっくり聴いてみるわ。」
「で、歌ってる人の人生が、またドラマちっくでね、実際にドラマ化もされたみたいなのだけど。」
「へ~、どんな感じだったの。」
「中国で生まれた日本人なのだけど、中国人として映画や歌で活躍、終戦時に一波乱有ってから、香港やアメリカでも活躍、結婚を機に芸能活動をやめたのだけど、テレビ番組の司会者として復帰、その後、十八年間ほど参議院議員を務めたんだ。」
「えっ、どういう事?」
「李香蘭か山口淑子で検索すれば色々出て来るよ。」
「うん、調べてみる。」
「因みに蘇州夜曲は事情が有って渡辺はま子という人の持ち歌でも有る。
それと若い人達が結構カバーをしてるんだ。」
「う~ん、聴いたことないな~。」
「その多くを聴いた訳では無いのだがね。」
「?」
「ある歌手は、『水の蘇州』という歌詞を『伊豆の蘇州』と歌ってて、蘇州は伊豆には無いだろうと突っ込まさせて頂いたのだが、その人、クラシックの曲に日本語の歌詞を付けて歌ったりしていてね。」
「そういうのって有るよね。」
「その曲の作曲者はアレンジは行わないことを強く望んでいたのだが、それを無視してね。
その曲、出だしこそ名曲を上手くアレンジしたと思うのだが、後は日本語を無理やり曲に当てはめていてね、まあ、君たちの世代は何とも思わないのだろうが。」
「不満なの?」
「作曲者対して失礼だし、日本語を大切にしていない、だから水の蘇州を伊豆の蘇州と平気で歌えるのだろうと思ってしまったんだ。」
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