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神沢祐樹-115 [高校生会議2-20]

「絵美、高見さんは打ち合わせ通りに改革案を公表したよ。
その結果、予想通りの反発が有って、予定通りに説得、という流れになってるそうだから、今週中には課長連中の意思が見えて来るだろうね。」
「それは、楽しみです。
千恵、高見さんと言うのはお父さまの会社から引き抜かせて頂いた方なのですが、うちでの研修と並行して、元の職場の改革をお願いしてる方なのですよ。
祐樹さまは、そこに部長研修という形で係わっているのです。」
「そんな事まで…、神沢社長、どうやったらそんなに色々こなせるですか?」
「簡単だよ、任せられる人に任せる、それだけさ、高見さんと打ち合わせをした後はお任せして有るんだ、まだ微妙な時期だから定期的に報告を入れて頂く様にお願いしてある、自分が責任者でも有るしね、旅行中だから電話連絡とメールを併用して貰ってるよ。」
「そうか…、こうしている間も部下達は働いているという事なのですね。」
「ああ、柿川でのイベントも有るからね、だから社員旅行には交代で参加して貰ってるのさ。」
「では、その高見さんも後から?」
「うん、入社したばかりだからと遠慮されたが、歓迎会を兼ねるという事で来週あたりに家族揃って合流して下さるよ。」
「私は研修を始めてから会社って大変だと思っていましたが、神沢社長にはすごく余裕を感じます、どうしてなのでしょう?」
「ふふ、千恵、祐樹さまは器の大きな方なのですよ。
世の中に天才と呼ばれる方は何人もいますが、祐樹さまはその才能を経営の分野を中心に活かしているのです。」
「違う分野に集中していたら、また違った形で才能を見せて下さったという事ですか。」
「ええ、たぶん、でも囲碁や将棋は長時間座って無くてはいけないとか、他の分野には色々難癖を付けられるのです。」
「えっと…、政治家という道は考えられなかったのですか?」
「はは、何か魅力に乏しい人ばかりだと思っていたら、みどりの風が頑張ってくれた、お任せしておけば大丈夫だろ。
俺は沢山税金を納められる様に頑張るよ。」
「そうですか…。」
「千恵、そろそろお友達モードに戻っても良いのでは有りませんか。」
「あっ、そうね、でも社員モードも悪く無いわ。
う~ん、法の下に平等と言っても人間平等では無いでしょ。
尊敬出来る人の下で働くという意味を考えてるのよ。
軽蔑したくなる上司の下で働いていたら辛いだろうとか、戦国時代の武将は主君の為には命さえってスタンスだったけど、本当に納得してたのだろうか、とか色々ね。」
「そうですか、我が社の社員達は祐樹さまの事を時に王子様の様に扱われる、でも…、ヒーローの登場にワクワクしてるみたいです。」
「それは…、社員だけでは無いと思うわ、柿川のヒーローから日本のヒーローになって欲しいと思うもの、どんな分野でも、若くして成功を収めた人は憧れの的になるでしょ。」
「はは、ヒーローね…、ボタン一つでの変身は出来そうに無いな。」
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