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神沢祐樹-116 [高校生会議2-20]

「昼食会を始めるにあたり、神沢社長から一言頂くところですが、歌を聴かせて頂けたらという声が多く出まして、社長ご夫妻(仮)に相談しましたところ快く引き受けて下さいました。
今日のバックはアカペラコーラス集団『樹』から六名のみですが、マイク、スピーカー抜きの演奏となります、本物の生歌を味わって下さい。
曲は、柿川フレンズのテーマソング『勇気を出して』です。
では、どうぞ~。」

「…、す、すごかった、映像でも感動したけど、生は全然違うわね…。」
「スピーカーを通さないホントの生歌…、広過ぎない会場に感謝だな。」
「絵美お嬢さまは何の準備も無く歌い始められたけど、歌が心に滲み込んで来て…。」
「絶対音感をお持ちなのよね、その声に祐樹社長が合わせてハーモニーが広がって、バックコーラスと八人だけとは思えない迫力というか…。」
「お、おい、大丈夫か…、ぼんやりして…。」
「えっ、あっ、私は夢を見てたのかしら…。」
「多分な。」
「でも残念だよな、こんなすごい瞬間を多くの人とは共有出来ない訳だろ。」
「だな、録音や録画映像では限界が有る、それでも出しては行きたいが。」
「LENTOの知名度がもっと上がったら、音響の良い小ホールでPA機器抜きのライブを開いてみたいな。」
「うん…、でも、チケットを幾らにするんだ?」
「席数が限られるから十万でも軽く完売じゃないのか?」
「座席数が少なくても売り上げは充分ということか。」
「どこまで値がつくのかオークション形式で販売してみるのはどうだ?
システムはすでに出来上がったのが岩崎に有る、社長に進言してみようか?」
「ふふ、祐樹社長の事だからチャリティーを絡めて下さるのではないかしら。」
「クリスマスイベントか…、ディナーショーの話も進んでいるがスケジュール的にはどうなんだ?」
「疲れ切った、祐樹さまのお姿なんて見たくないわよ。」
「だよな、撮影と録音もさせて頂いてライブDVD制作を兼ねたり…、ライブビューイングとか、一回のライブを最大限に活かして、回数は控え目にしたいな。」
「そうね、ある程度のライブ活動はして下さるそうですからね。」
「うん、五百席ぐらいのホールなら舞台まで近い、オークションの落札価格が二十万でも驚かないぞ。
ホールを借りる費用も運営の費用も安く済むから効率が良いんじゃないか?」
「百万でも平気で出しそうな人に何人か心当たりが有るが…、運営スタッフになるのも狭き門になる訳だな…。」
「スタッフもお金を払ってとかにしないと揉めるんじゃない?
少なくとも、演奏を聴けるスタッフになるには有料にしないと。」
「良いんじゃないか、オークションによるプレミアムチケット、ライブDVD、ライブビューイング、お金を払って働くスタッフ、話題性抜群だな。」
「売り上げから余裕で一千万ぐらい寄付出来ると思うわね。」
「ああ、ここ三か月ほどテレビに出演しただけで、人気急上昇、でも祐樹社長は冷静に、テレビより、ライブやディナーショーに来て下さる方を大切にしたいと話されていたよな。」
「山下はくじで当たって、この後社長とお茶させて頂くのだろ、その時に相談してみてくれよ。」
「分かった、いや~、くじに当たっても何をお話したら良いのか迷っていたんだ。」
「代わってあげましょうか?」
「ば、馬鹿な事言うなよ、我らが天才高校生社長とお話し出来る貴重な時間なんだぞ。」
「だよな、くれぐれも失礼の無い様に頼むよ。」
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