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神沢祐樹-29 [高校生会議2-11]

「は~い、祐樹くんタイムは終了で~す。」
「え~、もうですか~。」
「でも、生の声を聞けたからラッキーだったじゃん。」
「実物は画像では分からないかっこ良さだったわ。」
「真面目に話す姿が素敵だったよね、でさ…。」

「祐樹、解説までしてくれて有難うな。
でも何かな~、俺が説明しようとした時は全然聴いて貰えなかったんだぜ、あの熱気はいったい何なんだ。」
「先輩はガタイが良いから恐れられたのでは有りませんか?」
「優しく話し掛けたつもりなのだがな。
しかし、祐樹の情報が伝わるのは早かったな。
お前が来るまで、ここは閑散としていたんだぞ、それが女の子ばかり続々と集まって来て、止めなかったら終わりそうにない雰囲気だったな。」
「はは、自分は役目を果たせましたか?」
「ああ、高校生会議の一面を知って貰えたと思う。
こういう機会が無いと、遥香システムを使い始めても社会問題のページまで閲覧しない子がいるんだ。
今日は彼女達の頭にんだ祐樹と市街地再開発がまとめてインプットされただろう、きっと市街地再開発の文字をシステム上で見かけたら、今日の祐樹を思い出して、ちょっと見てみようという気になると思うよ。」
「はは、今日はきっかけを作る事が一つの目的と聞いていましたが、自分がきっかけになるとは考えていませんでした。
それで、再開発計画の進展はどうなのですか?」
「今の所は予測の範囲内という感じだ。」
「特に問題は起きていないのですね。」
「まあな、問題が起きるとすれば、建設業者の不正とかそっち関係だろう。」
「ずるをしてでも金儲けしたい人が居そうなんですね?」
「進歩している様で全く成長していないよな、人類って。」
「ですね、正義の人がいれば、欲にまみれた人がいる、でも柿川では不正なく再開発を進めて欲しいです。」
「ああ、俺達も隙を作らない様に気を付けるよ。
約束してた時間になったが、祐樹はこの後どうするんだ?」
「友達と合流して昼食です。」
「あっ、昼食代出すよ、お礼に。」
「大丈夫ですよ、先輩のよりうんと大きな財布が待っていますから。」
「はは、市民コーラスでの食事会は誰が祐樹の分を誰が出させて頂くかで揉めていたよな、結局同席していた他の中学生の分もって形で祐樹が取り持って…、大人げなかったよな~、中学生に気を遣わせて。」
「はは、あの時は多少お酒が入っていたでしょうから。」
「ほんとに、お前の方が大人だよ。
食事を共にする友達って美人の社長令嬢も含まれるのか?」
「はい、落ち着いたら先輩にも紹介しますね。」
「ああ、ぜひ頼むよ。」
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