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岩崎高校生会議-19 [高校生会議-18]

二か国訪問はどちらの国でも大歓迎を受けた。
二か国目の大統領主催晩餐会を終えて…。

「この国の大統領も遥香さまの言う事なら何でも聞くという感じでした。
ある意味、遥香さまは史上最強の外交官なのかも知れません。」
「お姫様ごっこを全力でやってるだけよ。」
「遥香さまにひれ伏したくなったと、後で大統領が話しておられました。
姫と言うより女神さま、映像では伝わらない神々しさを感じられたそうです、私も感じる事が有りますが。」
「それは神様に失礼よ、それより肝心の領土問題はどうなの?」
「すでに二国間交渉は合意に近づいていて、日本での調印に向けて準備を進めて欲しいそうです。
岩崎王国が動いた事で、今までなかなか見つからなかった落としどころが見えたと話しておられました。
それで、岩崎王国を正式な国家と認め友好関係を築いて行きたいと、両国首脳の意思だそうです。」
「岩崎本部への連絡は?」
「勿論済ませて有ります、二国間問題とは別で動く必要が有りますので。」
「支社の対応は?」
「はい、水中都市建設関連の企業買収はすでに見通しが立っています。
投資拡大は、今回のご訪問関係で大きな利益を得ていて、支社の力だけでも追加投資が可能だと報告を受けました、遥香さま関連商品は継続的に売れると判断しての事です。」
「後は水中都市建設の成否が鍵を握るという事なのね。
有る程度の規模にしないと多くのお客さんを呼ぶ事が出来ないでしょ。」
「海中都市研究チームはまず海上に村を作るところから始めるつもりです。
ここに海水淡水化プラント、発電施設と作業員の宿舎や店舗を置き、港の機能を持たせます。
初期段階の観光施設は海上に置き徐々に海中へと。
海中の施設はほとんどが観光客向けに成ります。
海中に野菜畑を作ってみたりして、他の惑星へ移住した場合の生活を体験出来る場にしたいと取り組んでいます。
光が弱いですが、温度変化が少ないという特徴を活かせないか検討中だそうです。」
「夢を売って観光客を誘致しないといけないものね。」
「はい、海中都市を舞台にした映画作品の検討に入っていますし、いずれはテーマパークとして施設を充実させ、海中ホテルや海中別荘の建設も。」
「投資は回収出来そうなの?」
「島はボーダーレス教団の聖地になると思いませんか、自然に。」
「そうね、岩崎王国にとっても記念の地になる、島の真ん中を国境線が通ると言っても、地図上だけの話、島自体が特別なエリアになるのよね。
信者の皆さんが、生きている内に一度は訪れたい、と思えるようにしたいわね。
そうなれば時間が掛かっても回収出来るかな。」
「他の国家間トラブルも解決出来ないでしょうか。」
「簡単ではないでしょうね、ここは揉めてはいたけど、さほど複雑では無かったでしょ。」
「そうですね…、両国の力関係や歴史的な問題…、他国の信者から同様のお願いをされたらどうしますか?」
「岩崎高校生会議で検討して貰いましょう、自分達のリアルな国家間問題を研究する事は、高校生会議で取り組むべき課題でしょ。」
「あっ、お願いされなくても進めるべき事ですね。」
「ここでの成功が他へも波及すると良いわね。」
「はい。」
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