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164-攻め [岩崎雄太-17]

譲治達はCMドラマの可能性について話し合った。
そして。

「親父さん、攻めに出てみたいと思うのですが。」
「譲治、何か思いついたのか?」
「はい、CMドラマで労働関係の問題を掘り下げたいと思います。
それを受けて表向きはグループ企業の従業員に向ける形で、職場環境相談窓口の活用を訴えたいと思います。」
「はは、表向きか、確かに攻めだな。」
「今まで親父さんが頑張って来られたのに、他の企業は大した事もしてなくて、下請けいじめや雇用環境を悪化させて稼いだ金で少し社会貢献してるみたいなレベルですよね。」
「その通りだ、身近な社員は大切にしてるのだろうが末端の契約社員や派遣社員の事なんて金儲けの道具でしかないらしい、子どもが減って衰退して行く日本を自分達が作り出したと気付けてないのか、気付いているのに無視しているのか分からないが。」
「うちは売り上げが伸びてるのに純利益は少ないという企業が多いですよね。
労働環境を良くする為の支出が多いのは下請けも含めて考えての事、社会福祉関係にも大きな貢献をしている。
その辺りも、場合によってはドラマという形に囚われずに、そうですね岩崎雄太という大社長が日本をより良くしようとして来た事を分かり易く伝える事が出来たら、流石に他の企業も動かざるを得なくなる、それが叶わなかったとしても、グループ企業が人材確保をし易くなると思います。」
「そうだな岩崎ファミリーの活躍も有って、全体的に好調だ、業績が伸び悩んでいる所へは他社からの支援が有るからな。
うちの経営方針は非常識だと言われているが、ここで世に問うてみるのも良いだろう。
すでに企業イメージは随分良くなっているが更に上がれば、社員を増やせるしな。
私を使ってくれても構わないよ。」
「有難う御座います。」
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