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恰好良く-05 [飯山美里-03]

転校して来た子達も随分馴染んでくれたね。
真由ちゃんも、ずっと前から一緒だったみたいに遊んでるし。
中学への転校生も赤木さんが気にかけてくれてて大丈夫みたい。
これなら父さんも安心してくれそうね。
一年生も、みんな元気に遊んで…、あれ?

「夏ちゃん、どうしたの? あっ、お熱が有るわね、保健室へ行きましょう。」

夏ちゃんはひとりでいる事も多いかな。
いじめられているという感じではなさそうなんだけど。

「美里さん有難うね、夏ちゃんは具合が悪くても誰にも言えなかったみたい。」
「ええ、おとなしい子だから、でも今日は何時もと様子が違ったので。」
「美里さんは、ほんとに皆の事を見てるのね。」
「みんなが楽しく遊んでるのを見ているのが好きなんです、じゃあ授業が始まるので。」
「はい。」

夏ちゃんの事はあまり耳に入ってこないな…。
おとなしい子の事は分かんないのよね。

「ねえ、美優は一年の夏ちゃんの事知ってる?」
「あまり知らない、住んでる地区が違うからね、麻紀は?」
「私もあまり…、夏ちゃんは健くんと同じクラスなんだから、横山さんに聞いた方が良いかも、ちらっと大人の事情みたいな話を耳にしたし。」
「有難う、帰りに聞いてみる。」
「気になる事でもあるの?」
「うん、ちょっとみんなと馴染めてない気がして。」
「う~ん、そう言われてみると、みんなと元気よく遊んでるイメージないな、私も気を付けるから何か有ったら教えて。」
「うん、お願いね。」

ふふ、こんなお願いが出来る仲間がいるというのは嬉しいぞ。
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