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恰好良く-06 [飯山美里-03]

横山さんも父さんも、ここの人達の家を回ってるけど、自分ちの子の同級生を優先したそうだから麻紀の言う通り横山さんに聞いた方が良いな。
この時間は大抵事務所にみえるけど…。

「横山さん、こんにちは。」
「おお、美里ちゃん、お帰り。」
「お忙しい所申し訳ないのですが、少しお時間よろしいですか?」
「もちろん大丈夫だよ、はは、堅苦しい挨拶も覚えたんだね。」
「六年生になりましたから。」
「ふむ、それで?」
「井上夏子ちゃんって健くんの同級生ですが。」
「あっ、健の奴いじめたのか?」
「いえ、ただ…、ちょっとみんなに馴染めてないみたいで横山さんなら、何か御存じではないかと思いまして。」
「う~ん、そうか…、美里ちゃんになら話しても差支えないない…な…。
あの子はね、事情が有って、お婆さんが面倒見てるんだよ、詳しくは私も知らないんだけどね。」
「そうでしたか…、寂しい思いしてるのかな。」
「健ではちょっと役に立てそうになくて、仲良くやれ、いじめるなって言い聞かせるぐらいなんだが。」
「健くんはちゃんとやってますよ、私達の言う事をちゃんと聞いてくれて、ふふ、私達の仲間になろうとしてます、前よりは弟達に優しくなってきてると思ってますけど。」
「そうなのかな、なかなか遊んでやれなくて。」
「ちゃんとお休み取らないと安藤社長に怒られますよ。」
「はは、そうだった。」
「夏子ちゃんの事で何かあったら教えていただけますか。」
「うん、ちょっと待ってて私より百合子の方が詳しいと思うから。」

百合子さんも素敵な人だ、私を子ども扱いすることなく話してくれる。
でも、どうやら夏ちゃんは大変な思いをしてるみたいだね、百合子さんがお婆さんと話して下さるのなら夏ちゃんとは私が話してみようかな。
う~ん、大人の事情が有るから相談するのは麻紀と美優だけにしといた方が良いかも…。
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