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F組三国志 6-2 [F組三国志 6 奥田麻里子]

キンコンカンコ~ン♪  キンコンカンコ~ン♪

ふ~、やっとお昼か、おなかすいた~。
おべんと、おべんとうれしいなっと。

「あやか~、早く~、先に食べちゃうわよ。」
「あ~ん、待ってよ~。」

「では。」
「いっただっきま~す。」

「麻里子、昨日省吾さんちへ行ったんでしょ。
どうだった?」
「ふふ、それがね、美咲ったらね…。」

昨日のことを話し始めたら、昼休みだけで済む訳がないのよね~。
なんか楽しかったな。
ふふ、でも、ちゃんとやるべきことやんなきゃね。

「でさ、我らが省吾さんからの提案でね…。」

あれっ?
黒川淳一? 
私に用かしら?

「ねえ、奥田さん。」
「なに?」
「テスト団体戦のことなんだけどさ。」
「あっ、そうか哲平に聞いたんだ。
こっちも今説明を始めたとこなんだけどね。」
「俺、このグループに入れてくんない?」
「えっ? だって哲平のグループじゃないの?」
「うん、まあ仲良いんだけどさ、今回はゲーム感覚だからさ、林、林徹がね、俺たちが分かれて勝負っての方が面白いんじゃないかって言い出してさ。」
「うん。」
「で、ジャンケンして勝ったから、俺が奥田さんのグループを選んだんだけど、どうかな?」
「ふふ、そっか…、ジャンケンで勝って選んでくれた人を追い返せないわね。
おっけいよ、っていうより、よろしくね。」
「じゃあまた。」
「うん。」

「麻里子、どういうことなの?」
「省吾さんからの提案はね…。」

「そっか、それで、黒川くんが麻里子のグループに入ったってことは私も…。」
「そうね、由香とあやかと別グループというのはさみしいけど、省吾さんの考えからすれば、私らも分かれた方がベターかもね。」
「由香はどっちのグループへ行きたい?」
「そうね、林くんって結構面白そうじゃない?」
「じゃあ、私は哲平くんのところにするね。」
「あらっ、あやか、哲平のところであんまし嬉しそうじゃないのね。」
「だってさ、哲平くん、最近静さんと親しそうじゃない」
「う~ん、そうかも。」
「静さん無口な人だけど、あの二人何話してるんだろう?」
「そうね…。」

ふふ、お二人さんは遠足のまとめ資料作成の打ち合わせとかね…。
でも、雰囲気悪くなかったな、あの二人。

「麻里子。」
「ああ、美咲か、お昼のデートは終わったの?」
「うん、それでね、鈴木くんも了承してくれたから、みんなに発表するからね。」
「了解。」
「でね、リーダーが承認した人から、ここに名前を書いてもらうようにしといたからね。」
「なるほど、あっ、もう書いてある、私のところは、平岩周と黒川淳一、まずは男子二人ね。」
「あれっ? 美咲、これって十三人が最高ってこと?」
「ええ、四十人マイナスニ人、割る三ってことよ。」
「そっか。」
「プリント配ってから、後ろに張っておくね。」
「うん。」

と、いうことはすぐプリントを配るのね。
ほんとに準備が早いのよね~、あの二人。
たぶんお昼のデートはプリントの準備だったんだろうな。
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