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F組三国志 6-3 [F組三国志 6 奥田麻里子]

よかった~、私のところもちゃんと十一人になった。
私のとこだけ人数が少なかったらどうしようと思ってたけど…。

「ボス。」
「姉御。」
「? な、なによ? あんたたち?」
「ぼくたちのリーダーなんだからさ。」
「はあ?」
「やっぱり、奥田さんって呼んでもつまんないし。」
「岡崎、あんた何、考えてんの?…、あなたたち、そんなことより数学の方大丈夫?」
「う~ん、あっしはそれなりでやんすが、岡崎はたぶんだめでげす。」
「はいはい、じゃあ、星屋くんには岡崎の指導お願いね。」
「姉御~、ちょっとそれじゃあ…、あっしの立場ってものが…。」
「? あん? ふ~、じゃあ…、星屋~、岡崎のこと、ちいとしごいちゃってくれんかのぉ~。」
「へい、姉御、任せておくんなせえ。」
「そうそう、ここに省吾さまからいただいた参考資料もあるから、大切に使えよ。」
「へい、かたじけのうごぜえやす。」

はぁ~、私ったら何やってんだろ…。
星屋、ゲームの意味勘違いしてそうだし。

「ねえ、奥田さん?」
「何? 田中くん。」
「テスト団体戦で、勝ったらさ、俺とデートしてくんない?」
「で、田中くん、勝利に貢献できそうなの?」
「俺はだめだけど、黒川とかいるからさ。」
「あのね~! もう~、田中、岡崎とか使っていいから、グループの子集めて!」
「うん。」
「はい、今すぐ!」

まったくも~。

「姉御、揃いやした。」
「うむ、ご苦労、じゃなかった…。
みんなに話しておきたいことがあるの、テスト団体戦のこと勘違いしてる人もいるからよく聞いて。
テスト団体戦のこと、いい加減なお遊びと考えている人もいるみたいだけどね、私は勝ちにいきたいと思ってるし、それこそが団体戦の目的でもあるの。
私は哲平のような魅力もないわ、運動だって勝てっこない、でもねこのチームが団結したら、哲平にだって勝てると思っているの。
まぁ、テスト団体戦というスポーツと考えて欲しいわ。
特に数学だめな人、手を挙げて…。
五人か…、省吾さんからの参考資料は人数分コピーしておいたから、自分が何とかなりそうな人は資料も活用して苦手な人たちの面倒もみてあげて。
学習する時は、まず、その内容のポイントをつかむ。
そのポイントは教える時のポイントでもある。
そして、教えることは自分の学習したことの再確認。
これが省吾さんの教えなの。
私に聞きにきてくれても良いわよ、省吾さんのおかげでそれなりに理解できたから。
で、いい加減な気持ちの人は、即、チームから出てって欲しい。
最初は哲平たちのグループに人数でも負けたくないと思ったけど、もうそんなことどうでもいいから、勝ちに行く気のある人だけ残ってね。
はい、解散!」

ぱちぱちぱち…。

えっ、拍手?

「かっこいい~。」
「俺はついていくぜ!」
「私も。」
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