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演奏旅行-16 [Lento 11,演奏旅行]

翌日はマスコミたちがこぞって取り上げた。
和音の演奏の迫力についてだけでなくHarmony Worksのことも記事や映像で紹介された。
星組も含めてだ。
ファンクラブ以上お仕事未満の星組の人数も日本語ドイツ語の他、英語、フランス語など様々な言語で参加できるようにしたこともあってどんどん増えている。

この報道を受けて話が出たのがスポンサー企業ののHarmony Works入りだ。
そして花組会議。
「幾つかの企業がHarmony Worksに入りたがっているんだけどね。」
祥子が話し始める。
「私は一つひっかかってることがあるの。」
「なんなの?」
「星組メンバーの中にはスポンサー企業で働いてる人もいる訳。
でね掲示板を見ていると仕事の不満を書く人も少なからずいてね。」
「私もよく見かけるわ。」
真紀が続ける。
「低賃金、人間的でない仕事で疲れた心を和音様に癒していただいてます、なんて書きこみもあったわ。
なんか工場とかでは効率ばかりが重視されていて、働く喜びが感じられないみたいね。」
「私たちとは全然違う訳ね。」
裕子が父たちから聞いた話を始める。
「企業は競争だから、お父さんの会社も今は良くても5年後10年後という視野で考えると油断できないそうよ。
だから、人件費を抑える様にしてるし、何時でも切りやすい派遣やパートを多めにしているんだって。」
「掲示板の人たちの書き込みはそんな人たちのものなのね。」
「それだけではなくてね正社員でもノルマが厳しかったり、中間管理職で上と下の板ばさみになってる人もいるのよ、私の父は名古屋支店長という肩書きがあるけどその分胃の痛い思いをしているみたいよ。」
と、美帆。
「だからさ、そんな人に優しくない企業をHarmony Worksに入れて良いのかなと思ってね。」
「ねえ、CD売れてるから企業のスポンサーなしでも困るということはないわよね。」
「そうよね。」
「ねえ、私たちで挑戦状を叩きつけてみない。」
いきなり過激な発言をしたのは桜子だ。
「私の卒論テーマは企業の論理と低賃金労働者についてで、調度今出てる話しの様なことを書いたの、でも結論はどうにもなりませんみたいな感じでまとめてしまったのだけれどね。
まあ私たち小娘の言葉にどれだけ耳を貸してもらえるかは分からないけど、和音のスポンサーでいたかったら人に優しい企業になって下さい、本当に人に優しい企業だけがHarmony Worksの仲間入りです、ってな感じでさ。」
直美が話し始める。
「逆にさHarmony Works入りした企業同士接点を見つけて新しい事業を起こせるかも、という視点はどう?
星組はすぐ世界中で100万人を越えると思うから。」
「それもいいわね、皆、やってみる?」
祥子の言葉に反対する者はいなかった。


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