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先崎浩士-8 [Lento 5,秋]

ランチタイムやその前後の演奏、通称昼のブレイクタイムでは、遊び心たっぷりの演奏を披露する先崎だったが、スチューデントタイムの演奏はいつも真剣そのものだ。
客の前で心を込めて演奏する本番は、一人で練習する何倍もの練習効果がある。
自然、演奏はさらに良くなり、客からの評価も着実に上がることになった。

スチューデントタイムは、以前、出入りも追加オーダーも自由という形のお気楽タイムと呼ばれていた。
プロが演奏するコンサートタイムの前座的なものだ、。
しかし、この時間帯に演奏する学生たちのレベルが上がったことにより、きちんと学生たちの演奏を聴きたいという客の声が増え、コンサートタイム同様の扱いとなった。
この変更には先崎のバイオリンも大きく関係していたと言える。

Lentoでは学生演奏家たちにもランクがあり先崎は現在、和音に次いで2位。
これは、自分のスケジュールに合わせて自由に演奏日程を決めることができるということを意味する。
もちろんギャラも良い。
先崎の努力の結果だ
だが彼にはまだまだ課題が残されている。
まずはプロが演奏するコンサートタイムでのソロデビューだ。
和音や矢野たちと組んでの出演は何度か経験した。
だが、それは裏方的な演奏だった。

和音のデビュー後、Lentoで演奏するプロのレベルが確実に上がった。
和音の後で演奏するプロたちは自分の最高の演奏をせざるをえない。
名も知られてない学生プレイヤーのおまけにはなりたくないからだ。
また、和音の後で演奏して、次回からの出演を取りやめたプロも何人かいる。
客の反応は、はっきりしていて、ずいぶん惨めな気分になったらしい。
その穴を埋める形で、和音のコンサートタイム出演が始まり、今は回数も増えている。
結果、プロでも力のある者のみがLentoでの演奏を続けることとなった。

そんなLentoのコンサートタイムでソロ演奏することの意味は先崎にとって大きいことなのだ。

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