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秋山美咲-02 [F組三国志-01]

「美咲、おはよ。」
「おはよう。」
「ふふ。」
「なによ、あやか?」
「み・た・わ・よ。」
「何を?」
「赤澤くんとお二人で登校して来たじゃない。」
「あやか、ほんとなの、私は昨日二人で帰るとこ、目撃したのよ。」
「まじ?」
「美咲~、何時からなの? 告られたの? 白状なさい。」
「い、何時からって昨日おごって貰って…。」
「うんうん。」
「で…。」
「告ったの? 告られたの?」
「そ、そんなんじゃ…。」
「その割には真っ赤だぞ。」
「付き合うの?」
「ま、まだ…。」
「美咲はどう思ってるのよ?」
「ふふ、パフェおいしかった。」
「おいおい。」
「赤澤くんけっこう人気あるし、昨日のオムレツでまたポイント上げたのよ。」
「そうなんだ。」
「そうなんだって、美咲、またまた男に興味なさそうなふりしてさ。」
「そんなこと…。」
「おっ、噂の主、発見。」
「あれっ? こっちに来るみたい、おじゃまかしらね~。」
「でも由香、岡崎も一緒みたいよ。」

 赤澤くん、さっそく岡崎くんに声を掛けてくれたんだ。
 このシチュエーションで…、うわっ、またドキドキしてきた。

「おはよう、盛り上がってるね。」
「ふふ、赤澤くん、盛り上がってるわよ、誰かさんたちのことで。」
「えっ?」
「美咲とどうなのよ?」
「はは、ばれてたか。」
「ばればれ。」
「俺は美咲のことが大好きだよ。」
「うわ~、大胆発言。」
「しかも昨日は秋山さんだったのに、いったい何時から?」
「今朝、地下鉄のホームで告って…、その返事はまだ貰ってないけど、美咲って呼んで良いって。」
「へ~、赤澤くんって、けっこうやり手なんだ。」
「いや~、もうドキドキしっぱなしだよ、昨夜は全然眠れなかった。
 でも、本心を伝えたらすっきりしたってとこかな。」
「そっか、今回の美咲は何時もと違うのね。」
「由香、何時もとってどういうこと?」
「ふふ、この美咲お嬢様、今まで何回告られたのでしょう、はい、分かる人?」
「まあ、美咲なら一桁ということは有り得ないわね。」
「そ~なのです、中学生時代、私が知ってるだけで十六人。」
「で?」
「その十六人全員、その場で、ごめんなさい。」
「と、いうことは…。」
「と、いうことは?」
「赤澤くんが十七人目と言うことか?」
「岡崎、馬鹿か!」
「馬鹿ってなんだよ、藤本さん。」
「赤澤くんがまだふられていないことと、美咲の顔の赤さ、そこから導き出される結論はひと~つ!
 美咲、おめでとう。
 赤澤くん、美咲のことよろしくね。
 以上友人代表でした。」
「ははは。」
「ちょっとあなたたちね~。」
「あっ、先生来た。」
「続きは次の放課ね。」

 あ~、なんか、あっという間に…。
 みんな勝手に盛り上がってくれて…。
 でも赤澤くん、ふふ、省吾とだからいっか。

「秋山さん、秋山美咲さん。」
「はっ、はい。」
「顔が赤いけど熱でもあるんじゃない?
 大丈夫?」
「えっと…。」
「先生、近づき過ぎると火傷しますよ~。」
「赤澤くんも暑そうだな~。」
「あらあら、そういう事なの、あなた達。」
「えっ、秋山と赤澤?」
「何時から?」
「真由美、知ってた?」
「私も初耳。」
「そういうことなら保健室へは行かなくても良いわね。」
「先生、二人で保健室へ行かせたら危険で~す。」
「はいはい、では…。」

 か~、はずかし~。
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