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改革-06 [シトワイヤン-29]

この地でイベントは全て無事に終え、明日はアメリカに向かう。

「和馬さん、何とか無事に旅立てそうですね。」
「さすがの智里姉さんも疲れただろ。」
「勝手が違いますからね、今日は貢物の整理に立ち会って、実際はスタッフ任せなのですが色々な物が有りまして。」
「貢いで下さった方々の了解を得て、各地の社に飾ったりすると聞いたが。」
「はい、特に王国とアメリカで飾る物に関しては、国境を超える舞姫フレンズの象徴としたいですので、王国で頂いて飾る物と同等の品になる様に気を付けて貰いました。
ただ、ここのスタッフでも価値判断が分かれる物も有りましてね、そんなのは日本へ送るのですが。」
「物の価値って分からないよな、こっちにとっては、どうでもいいというか要らない物を高額でも欲しがる人がいて。
あっ、貢物に関しての税金はどうなの?」
「どうなのでしょう、スタッフが評価額を算定しています。
贈与税がどれぐらいになるのか分かりませんが、万里は脱税を疑われるぐらいなら税金は多めに払うように話しています。」
「欲しくも無かった物が、実は高価で税金が沢山掛かると微妙だね。」
「置き場にも困るのですが、社が増えて助かりました。
いずれ舞姫コレクションの倉庫が必要になりそうですが、ひとまず社での分散展示で美術品は死蔵される事無く済みそうです。」
「自分達で使う物は無かったの?」
「絨毯の良いのを頂きましたので、その絨毯に合わせたゲストルームを新設して貰います。
宝石の類は衣装スタッフと相談して使って行くかも知れません。
でも、和馬さん考案の賽銭箱が一番ですよね、入金額が明確だから余計な手間が掛からなくて。
貢ぎ物でなくお金を下さいと言いたいところです。」
「まあ、高価な頂き物を目立つ形で展示して行けば、安物を贈ってくる輩はいなくなるだろう。
そうだな、一応美術館の建設とかも視野に入れておこうか。」
「そうですね、遺言状に自分の美術コレクションは舞姫さまへ、という方がお見えになりまして。
頂いても簡単に売る訳には行かないじゃないですか。」
「現金にして欲しいのだな。」
「まあ、気付いたら株式会社舞姫の大株主になってた人なので…、う~ん、生きてる間に美術館を建てて頂いて丸ごと、和馬さん、苗川周辺に良い土地、有りませんか?」
「もしかして、おねだりするのか?」
「ええ、お金は墓場まで持って行けません、美術品をいきなり頂いても管理が大変です。」
「そうだな、姫さま関連のコーナーを作れば入場料で維持管理出来るだろう、その大株主とも連絡を取って検討に入る様、指示を出しておくよ。」
「お願いします。」
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